米州各国、移民対策で宣言＝記録的なレベルに危機感

　【ワシントン時事】米ロサンゼルスで開かれていた米州首脳会議の参加国は１０日、「移民と保護に関するロサンゼルス宣言」を発表した。域内で深刻化する難民問題に対して関係国が発生の原因から保護まで包括的に対応することを目指すが、法的な拘束力はない。 　宣言は、(1)難民を受け入れている国・地域への支援(2)合法的な移住の道筋を増やす(3)人道的で協調的な国境管理の実施―などで構成。バイデン米大統領は「世界的な経済危機はロシアによるウクライナ侵攻でさらに悪化し、記録的なレベルの移民を招いている」と危機感を表明した。 　バイデン政権は今後、ベネズエラの周辺国に逃れた難民らへの人道支援で約３億ドル（約４００億円）を拠出するほか、２０２３年から２年間で難民２万人の再定住などに取り組む。　【時事通信社】 〔写真説明〕１０日、ロサンゼルスで、記念撮影に臨む第９回米州首脳会議に参加した首脳たち（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕米国入りを目指し移民当局前で待つ中米諸国の移民希望者ら＝８日、メキシコ南部チアパス州ウイストラ（ＥＰＡ時事）