TOKYO, Mar 12, 2018 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、米国のユタ大学(The University of Utah、President:David W. Pershing)と共同で「糖尿病治療の処方薬選択支援システム」を開発しました。本システムは、機械学習を活用した解析を用いて、処方薬の種類別に、糖尿病の代表的な指標であるHbA1c値*1の低減目標(治療目標)を達成できる確率を予測し、患者別の特性も考慮した内容で、それぞれの効能・効果、副作用などのリスク、価格等の項目を、連携する電子カルテの画面上で比較表示します。本システムにより、患者は、詳細なデータを画面で見ながら、医師との話し合いにより治療方針を決める共有意思決定(Shared Decision Making)を行うことができるため、長期にわたる治療を納得して続けられるようになることが期待されます。今後、日立とユタ大学は、本システムを用いた臨床試験をめざし、共同研究を進めていきます。

米国では、糖尿病の患者数が2,310万人にのぼり、65歳以上の4人に1人が糖尿病と診断されていると言われています。糖尿病患者の約半数は医療ガイドラインで定められている治療目標(HbA1c値 7%未満)を達成していません。個人が民間健康保険を利用するため、保険償還対象薬剤に制限がある場合や、加入保険によって一定の自己負担枠を超えるまで保険償還されない場合もあります。治療方法や処方薬の選択によっては、経済的負担が大きくなり、治療中断、治療薬の変更などにつながる要因の一つになると言われています。

そのため、近年の医療現場では、患者が医師や薬剤師の判断に一方的に従うのではなく、患者自らも治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けるという、共有意思決定(Shared Decision Making)の考え方が重要視されつつあります。本システムは、処方薬の効果だけでなく、長期的に治療を継続していくための経済的な負担も考慮し、処方薬を選択できるシステムとして患者と医師が話し合いで治療方針を決定する有効な支援ツールとなることが期待されています。

本システムは、昨年11月に、ユタ大学と共同開発した機械学習を用いた「糖尿病治療薬の効果を予測・比較する技術」*2を、ユタ大学の診療意思決定支援システム(OpenCDS*3)と統合し、次世代医療通信規格のHL7(R) FHIR(R)*4を用いることで、HL7 FHIR対応型電子カルテと連携可能な処方薬選択支援システムです。本システム開発にあたり、学習に用いるデータ数や項目数を増やすことで、「糖尿病治療薬の効果を予測・比較する技術」の予測性能も向上しました*5。また、本システムは、さまざまな機械学習モデルを電子カルテと連携させるプラットフォームとしても活用可能です。

日立とユタ大学は引き続き協力して本システムの効果実証に向けた共同研究を行うとともに、本技術の応用などITを医療に活用するヘルスケアインフォマティクスを通じて、医師の支援や患者へのよりよい医療サービスの実現に貢献していきます。

本成果の一部は、3月12~15日(日本時間3月13~16日)に米国サンフランシスコで開催される医療情報の学会「AMIA 2018 Informatics Summit」で発表予定です。

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概要:日立製作所

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情報提供元:JCN Newswire
記事名:「日立とユタ大学、患者と医師の共有意思決定をサポートする「糖尿病治療の処方薬選択支援システム」を開発