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「一帯一路」離脱検討のイタリア外相が訪中 中国は引き留め図る


 イタリアのタヤーニ副首相兼外務・国際協力相が3~5日の日程で訪中し、王毅共産党政治局員兼外相らと会談した。イタリアは主要7カ国(G7)で唯一、中国主導の経済圏構想「一帯一路」に参加しているが、昨年発足したメローニ政権は経済効果が乏しいとして離脱を検討している。王氏は「一帯一路による協力は大きな成果を上げている」と強調して引き留めを図った。

 中国外務省によると、王氏はタヤーニ氏との一連の会談で「地政学上の挑戦や妨害に直面する中でも、相互尊重や協力という正しい道を堅持すべきだ」と呼びかけた。メローニ政権が対中政策を修正し、米国との連携強化に動くことを警戒しているとみられる。

 イタリア側の発表では、タヤーニ氏は中国との対話や交流を重視する意欲を表明。王文濤商務相とも会談して経済協力の促進で一致し、中国側がイタリアからの輸入を増やして貿易の不均衡を是正するよう求めた。

 イタリアは2019年3月、当時のコンテ政権が中国との間で一帯一路に関する覚書を締結。大きな経済効果が期待されたが、イタリアの対中貿易赤字は2倍に増え、中国からの直接投資も伸びていない。

 ロイター通信によると、タヤーニ氏は訪中前日の2日、一帯一路について「我々が期待した成果をもたらさなかった」「見直さなければならない」と不満を吐露していた。覚書の期限は24年3月で、離脱するには年内の手続きが必要になるという。

 一帯一路は今年、習近平国家主席の提唱から10年を迎える。中国は10月に北京市で一帯一路に関する国際フォーラムを開く計画で、その成果を大々的にアピールしようとしている。【北京・河津啓介】

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