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実は7割が規格外… 「ロス桃」をアイスに 岡山の高校生が商品化


 岡山県産の桃は高級果実として知られるが、「市場に出せるのは生産量の3割。形が整っていないと周囲にあげるか、捨てるしかない」。桃農家の祖父母がこう嘆くのをヒントに、同県浅口市の金光学園高校2年の山本伊織さん(16)=同県倉敷市=が市場に出せない桃を使ったオリジナルアイスを発案した。「SDGs白桃ミルクジェラート」として商品化され、17日から岡山市内の地域交流ステーションで販売される。

 山本さんは幼い頃から、浅口市内の祖父母の桃畑で授粉や果実の間引きなどを手伝った。高校の「探究学習」の授業で、さまざまな課題を設定しその解決策をさぐる中で、祖父母の言葉を思い出した。「味や糖度は問題ないのに、多くは出荷できずもったいない」

 授業を担当する同高非常勤講師の野村泰介さん(45)は、岡山市北区・奉還町商店街の空き店舗を利用し、中高生らに学校以外の居場所として「奉還町ユースセンター」を運営する一般社団法人SGSGの理事長を務める。そこでは地域の人との交流の場でもある「カフェ・ベルデ」も営業しており、食べきれない食材の廃棄など「食品ロス」の解消に役立てないか模索していた。山本さんが提案した「ロス桃」のアイスクリームはぴったりだった。山本さんは母が刻んだ桃の実とヨーグルトや砂糖、生クリームで手作りしたスイーツが大好きで、「桃アイスは絶対おいしいはずと思った」という。

 商品化に向けカフェ・ベルデの栄養士、和泉まりさん(23)に相談。岡山市内の牧場から仕入れたミルクジェラートをベースに清水白桃、おかやま夢白桃などの配合を試行錯誤し、ミルキーで白桃の甘さがほどよく仕上がった。商店街の夜市などイベントで試験販売したところ好評で、山本さんは「祖父たちの桃がおいしいと喜んでもらえてよかった」と笑顔だ。

 カフェ・ベルデでは17日から火~土曜に400円で販売する。材料の桃はほかの農家からも仕入れ、販売は収穫時期の9月まで。野村さんは「桃以外にも市場に出ない果物などを使ったアイスの開発をしたい」と話している。問い合わせはSGSG(086・897・2476)。【石川勝己】

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