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沖縄島野菜ゴーヤーの魅力と歴史をご紹介! 夏バテ予防のドリンクレシピも



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これからいよいよ夏本番。エアコンなどによる室内外の気温差に、体調を崩しやすくなる季節です。管理栄養士で沖縄料理研究家の筆者が、夏バテ予防の南国野菜「ゴーヤー」を使った簡単レシピを提案します。


琉球王国時代から食べられていた!? ゴーヤーの歴史

沖縄の伝統的農産物として、島野菜と呼ばれて親しまれているゴーヤー。梅雨時期になると全国の野菜売り場に並び”夏の始まり”を感じる夏野菜のひとつです。ゴーヤー生産量が1位の沖縄県では、ゴールデンウイークあたりに旬の時期を迎えます。毎年5月8日は語呂合わせにちなみ「ゴ(5)ーヤ(8)ーの日」とされ、県内各地ででゴーヤーを使ったイベントが開催されています。


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夏の代表野菜ゴーヤーは、いつの時代から親しまれてきたのでしょうか。歴史を振り返ってみましょう。

原産国はインドなどの熱帯アジア。15世紀ごろにアジアから中国へ渡り、16世紀末ごろ中国から琉球王国(現在の沖縄県)へ、そして17世紀ごろ琉球から日本に伝わったといわれています。1900年代に沖縄料理ブームがあり、全国的にもゴーヤーが食されるようになりました。

現在、ゴーヤーの栽培出荷量が最も多いのは沖縄県。続いて九州地方、群馬県などです。ちなみに「ゴーヤー」は沖縄の方言ですが、和名は「苦瓜(ニガウリ)」、植物名では熱帯果物「レイシ」に似た形が由来で「ツルレイシ」とも呼ばれます。


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ゴーヤーの種類は意外と豊富!

夏になるとベランダや庭先に、ゴーヤーのツルをカーテンのようにして日差しを避ける「ゴーヤーカーテン」をよく見かけます。意外と簡単に取り組めるゴーヤー栽培は人気があります。また、近年ではゴーヤーの品種も増えています。品種により苦味など味も異なるので、種類によって調理法を変えるのもおススメです。


ゴーヤーの種類

ここで代表的なゴーヤーの種類をご紹介します。

・【あばしゴーヤー】ゴーヤーの代表格。肉厚で水分が多く、比較的苦味が少ないのが特徴。

・【群星(ムルブシ)】太く、ずんぐりとした形が特徴。1992年に高品質・高収穫・耐病性に改良された品種で、6~8月に市場に多く出回っている。

・【汐風(シオカゼ)】濃い緑色で、イボが鋭いのが特徴。1995年、冬期にハウス栽培ができるようにと改良されたもの。1年中出回っている。

・【長れいし】細長く苦味が強いのが特徴で、九州地方でよく栽培されている。

・【白れいし】丸みのあるイボがあり、苦味が少ない。サラダなど生食用としても食べやすいのが特徴。

その他、島風(シマカゼ)、夏盛(ナツサカリ)、太れいし、純白苦瓜、ベトナム産ゴーヤー、ウッチャボルダエ、タイゴーヤーなどさまざまな種類があります。


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美肌にも嬉しい! ゴーヤーの栄養素

紫外線や大気汚染などで、体内に活性酸素が溜まると細胞を傷つけ、老化の原因となります。南国の強い日差しにも負けず育つゴーヤーは、ビタミンCが豊富でこの活性酸素を除去する抗酸化作用があり、アンチエイジング効果があります。

ゴーヤーの主な栄養素は、余分なナトリウムを体外に排出して血圧を正常に保つ働きがあるカリウム。また活性酸素などで体内の酸化(老化)を防ぐ作用や、鉄の吸収を助ける作用、メラニン色素の生成を抑える作用があるビタミンC、DNAの材料で成長に欠かせない葉酸、髪や皮膚の潤いを保つ作用があるパントテン酸など栄養満点です。

美肌に嬉しいビタミンCとパントテン酸が含まれるので、特に紫外線が強い真夏には毎日でも食べたい島野菜ですね。

琉球王国時代の古書「御膳本草(ぎょぜんほんぞう)」によると、当時、ゴーヤーについて以下のように記載しています。(※1)

【苦瓜】ガフヤア 気味苦甘平毒なし: 邪熱と除き、疲れを解き、心を清め、目を明からにする。夏の月は毎日食ついてよい

当時から、ゴーヤーは「苦いが毒はなく、疲れを解き、毎日食べて良い野菜」とされていたことが分かります。


ゴーヤーの主な栄養素(可食部100g)

エネルギー17Kcal / たんぱく質1.0g / 脂質0.1g / 炭水化物3.9g / カリウム260㎎ / ビタミンK41μg / 葉酸72μg / パントテン酸0.37㎎ / ビタミンC76㎎

※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」準拠 食品成分表2017 参照


ビタミンCたっぷりの「ゴーヤードリンク」

さて今回は簡単にできて、「紫外線にも負けない」ビタミンCたっぷりのゴーヤードリンクレシピを2品ご紹介します。

夏の定番おやつに!ゴーヤーとバナナの豆乳スムージー 

材料(2人分)

ゴーヤー 1/2本 / バナナ 1本 / 調整豆乳200cc(カップ1) / 氷6個~ / はちみつ大さじ1~(お好みで)


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作り方

1. ゴーヤーは縦半分に切り、スプーンなどで中にある種とワタを取り除いて、一口大に切る。


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2. バナナは皮を剝き、約1cmの輪切りにする。


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3. ミキサーに1と2、豆乳と氷など全ての材料を入れて、ゴーヤーのつぶつぶとした形がなくなるまで撹拌する。


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4. スムージーのようになめらかになったらグラスに注いで出来上がり。


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仕上げにゴーヤーのスライスをアクセントにつけても雰囲気が。ここで注意。1歳未満の乳児に与える場合は、はちみつを使用せず砂糖などで代用してださいね。

夏はお好みで、氷を倍に増やしてもひんやり。バニラエッセンスがある場合は、数滴プラスするとさらに風味も出ておいしくできますよ。


ミニ知識

完熟したオレンジ色のゴーヤーは苦味が少ないので、お子様にもおススメ。完熟したら捨ててしまわずに、中にある赤い種は取り除いてスムージーを作ってみてくださいね!


ビタミン補給に!!「ホロ苦レモンゴーヤージュース」

材料(2人分)

ゴーヤー 1/2本 / レモン 1/2個(またはレモン汁大さじ1) / A(砂糖小さじ1~ / 水200cc) / 氷適量


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作り方

1. ゴーヤーを縦半分に切り、中のわたと種はスプーンで取り除く。すりおろし器ですりおろし、キッチンペーパーなどで絞る。


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2. レモンの果汁を別のボウルに絞り、レモンの種を取り除く。

3. 2に1とAを加えスプーンで混ぜ合わせる。


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4. 氷を入れたグラスに注いで出来上がり。


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仕上げにスライスしたレモンを浮かべると、おしゃれな雰囲気も出ますね。砂糖はお好みで加えて、甘さを調整してください。レモンは、市販のレモン汁やシークヮーサー原液で代用も可能です。


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ゴーヤーと聞けば、真っ先に「苦い」と思ってしまう人も砂糖など入れてドリンクにしたら飲みやすそう。オリジナルのゴーヤードリンクで夏バテ対策してみてはいかがでしょうか。


~参考~

※1.「御膳本草」琉球王国時代の書物。当時王様の専属医師が中国で学び、書き残した琉球食療法の指導書


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