こんにちは。美姿勢&アウトドアヨガ・ピラティスインストラクターの美宅玲子です。イライラしやすかったり、自分の意志とは無関係に不安や緊張が襲ってくる場合、体も冷えていたり呼吸が浅かったりと、自律神経に不調を抱える方も少なくないようです。そうした場合の姿勢の特徴と、それを改善していくヨガポーズをご紹介します。
自律神経の不調の方の姿勢
イライラ、不安、緊張、便秘、冷え、疲れやすさ、無気力など、自律神経の不調を抱える方に特徴的な姿勢は、みぞおちが凹む感じで猫背になっていたり(逆に肩甲骨の間が緊張して反りかえっている場合もあるが)して、背骨が硬く、みぞおちが硬く縮こまっていて、押すととても痛いようです。
この体勢は、ボクサーで言うところの防御態勢で、緊張を溜め込みやすく、不安、不眠などを訴える方も。硬く縮こまったみぞおちと背骨をやわらかく整え、呼吸が深くできるように導きましょう。
ネコのビンヤサ
背骨をやわらかくするポーズです。四つんばいになり、息を吐きながらつむじと尾骨を下に向け、おへそを天井の方向へ引っ込めてお腹をのぞき、背骨をやわらかく丸めます。
息を吸いながら背骨を平らに戻し、吐きながら今度はつむじと尾骨を天に向け、みぞおちやお腹を下へ突き出し広げるようにして背骨を反らせます。
息を吸いながら背骨を平らに戻します。これを5回ほど繰り返します。背骨をしなやかにし、自律神経の働きを整えます。呼吸と動作を同調させることをビンヤサと言い、それも心を穏やかに整えます。
魚のポーズ
硬く縮こまったみぞおち周りをゆるめて広げるポーズです。
仰向けになり、両手両足をそろえます。両手は小さく前へならえをするように、肘を直角に曲げて軽く握ります。
息を吸いながら両肘で床を押し、アゴと胸を天に突き上げるようにして頭頂部を地面につき、背骨をしなやかに反らせます。呼吸をゆっくりと3~5回繰り返してから、息を吐きながら元に戻って休みます。
みぞおちを手で温める
両手のひらをこすり合わせて温め、手のひらをみぞおちに当てて、しばらくゆっくりと呼吸を意識して繰り返しましょう。氷が解けてくるように、少しずつ手の温かみがみぞおちへと伝わり、みぞおちが温かく奥がゆるんでくる感覚が分かるでしょう。
時間がかかる方もいますので、焦らず時間をかけてみてください。呼吸はため息をつくように、ストレスを吐き出すようなつもりで行うと、呼吸が深くなります。みぞおちがゆるんで温かくなるにつれ、心もほっとしてリラックス感を感じることができます。
おわりに
いかがでしたか?最初は体が硬くて言うことを聞かない場合もあるでしょう。できる範囲でいいので、呼吸とともに身体を動かすことが大切です。
整備をしばらくしていなかった自転車なども、最初はぎくしゃくしていますが、油を差したりしながら徐々に動かしていけば、壊れることなくスムーズに動くようになります。
それにつれて、心も巡るようになり、周りを見渡す余裕ができたり、前を向く気持ちになれたりするものです。
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