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北陸の冬 ヒートショック・急増するインフルに注意 湿度の適正管理で暖房費節約も


これから先、1年の中で最も気温が冷え込み、身体へのダメージが大きくなる期間に差し掛かります。今冬(12月~翌2月)の北陸地方は、気温が平年値より高い暖冬が予想されていますが、暖冬の年は、寒暖差が大きくなりやすいともされています。高齢者を中心にヒートショックには例年以上に注意が必要となりそうです。

●65歳以上の死亡原因 交通事故よりヒートショックの方が多い

ヒートショックは、気温の急激な変化が原因で血圧が大きく変動することにより、健康被害になることです。軽度であれば目まい程度の症状となりますが、重度となれば脳卒中や心筋梗塞など、命の危険に直結してしまう場合があります。

この時期は、「屋内と屋外」「屋内でも居間とその他の部屋」とで気温差が大きくなります。入浴時においても、脱衣所や浴室とお湯の温度差は大きくなり、ヒートショックのリスクが大きくなります。

厚生労働省の人口動態統計より、令和3年の県別月別原因別死亡者数のデータを見てみましょう。

65歳以上の交通事故死亡者数と不慮の溺死及び溺水(≒ヒートショックによる死亡者数)を比較すると、北陸4県ともに、ヒートショックと見られる死亡者数は交通事故死亡者数を上回っています。月別の内訳を見ると、特にこれから冬の期間を中心に多く、注意が必要となりそうです。

2023年の夏は記録的な猛暑となり、11月上旬に入っても最高気温が25度以上の夏日が複数日観測される地点もありました。その一方、冬型の気圧配置となる日が周期的に現れ、まもなく北陸地方の平地でも初雪や初積雪となり、本格的な冬のシーズン到来となりそうです。

暖冬傾向の冬は、寒暖差が大きくなりやすいとされています。今冬は例年以上に、内でも外においても、寒暖差を小さくする工夫をするようにしていきましょう。

●ヒートショックを防ぐ4つのポイント

●インフルエンザ患者 北陸4県のいずれも注意報レベルまで急増

厚生労働省によりますと、第46週(11月13日~19日)のインフルエンザ定点当たり報告数は全国で「21.66」、この他、福井で「11.54」、石川で「18.65」、富山で「15.71」、新潟で「19.78」となっており、北陸4県のいずれも注意報レベルまで急増しています。

まずは、十分な睡眠とバランスのとれた食事を摂り、基礎体力をつけるようにしましょう。

その他に、「手指衛生」「体調が悪い時は無理をしない」「咳エチケット」「換気」を意識した感染対策を実践していきましょう。また、「マスク」を常に携帯し、必要に応じて直ぐに着用できるようにしておくと安心です。

●エアコンの暖房使用時 適正湿度にして喉にもお財布にもやさしく

人間が快適さを感じる環境は、気温と湿度のバランスで決まってきます。冬季の北陸においても、エアコンで暖房をとる際は、部屋の空気の乾燥が進んでいきます。身体から水分が蒸発・気化熱を奪うと、体温が低下しやすく、「乾燥で寒さを感じやすくるなる」こともあるのです。

エアコンの消費電力は設定温度によって大きく変わります。1年で一番寒くなるこの時期は、エアコンの設定温度を上げてしまいがちです。ただ、湿度を適切に保つことで同じ室内温度でも暖かく感じることが出来るようになることがあります。

エアコンの暖房を使用する際は、加湿機能を併用するなど、適正な湿度(50~60%)を保つようにしましょう。設定温度を少しでも下げることが出来れば、喉にも、そして結果的にはお財布にも優しくすることが出来そうです。

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