【バルセロナAFP=時事】米国のジョー・バイデン大統領の就任式で詩を朗読したアマンダ・ゴーマンさん(23)の作品をめぐり、カタルーニャ語版の翻訳者が10日、性別、年齢、人種などの「属性」が合致していないとして契約を解除されたと明らかにした。(写真は米国のジョー・バイデン大統領の就任式で詩を朗読するアマンダ・ゴーマンさん)
 この翻訳者は、スペイン北東部カタルーニャ自治州の州都バルセロナ出身のビクトル・オビオルスさん。英劇作家ウィリアム・シェークスピアや英作家オスカー・ワイルドらの作品の翻訳実績がある。
 オビオルスさんによると、米国側から「ふさわしくない」と連絡があった。翻訳者としての能力が問題視されたわけではなく、23歳の米黒人女性であるゴーマンさんの作品を訳すのは、「女性で、若く、活動家であることが必須で、黒人が望ましい」と伝えられたという。
 オビオルスさんは、「非常に複雑な問題なので、軽々しく扱うことはできない」と前置きした上で、「21世紀の若い米黒人女性でないという理由で詩の翻訳ができないなら、紀元前8世紀のギリシャ人でないからホメロスだって訳せない。16世紀の英国人でないからシェークスピアも訳せなかったはずだ」と述べた。
 ゴーマンさんの作品をめぐっては、オランダ人作家、マリエケ・ルーカス・ライネベルトさんも、白人ではなく黒人が翻訳すべきとの批判を受けて、翻訳を辞退していた。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/12-13:01)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「黒人詩人作品でまた騒動、「属性」理由に白人翻訳者の契約解除