【ウェリントンAFP=時事】ニュージーランド議会は9日、ネクタイを着用しなかったとして、先住民マオリの議員を議場から退去させたが、10日にネクタイなしでの発言を認めた。同議員はネクタイを「植民地支配の輪縄」と呼んだ。(写真はニュージーランド首都ウェリントンで、ネクタイ非着用を理由に議会を退去させられた後に取材に応じるマオリ党の共同党首の一人、ラウィリ・ワイティティ氏。TVNZのニュース映像から)
 マオリ党の共同党首の一人であるラウィリ・ワイティティ議員は9日、質問時の服装規定に反してネクタイを着けなかったとして、議場から退去させられた。この問題は大きな反発を呼んだ。
 顔全体に「モコ」と呼ばれる入れ墨を施し、黒いカウボーイハットをかぶったワイティティ氏は、伝統的な首飾りを着けており、マオリのビジネス用の正装をしていると主張した。
 ワイティティ氏は退去させられる際、「ネクタイの問題ではない。文化的アイデンティティーの問題だ」と主張した。
 同氏はネクタイの着用義務を「先住民の権利の侵害」だとした上で、このような場で自分たちの文化的アイデンティティーを表現しなければらないと訴えた。
 ジャシンダ・アーダーン首相は議員がネクタイをしないことに異論はないとして、「われわれ全員にとってはるかに重要な問題は他にある」と述べた。
 トレバー・マラード議長は10日、ワイティティ氏にネクタイなしで発言させた後、規則の変更を検討していると述べた。
 マオリは、ニュージーランド人口約500万人の約15%を占めている。しかし、貧困者や被収容者の割合は不釣り合いに高く、英植民地時代から続く不公正が根底にあると大勢から批判されている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/02/12-12:31)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「NZ議会、マオリ議員のネクタイ着用めぐり騒動「植民地支配の輪縄」