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ビフィズス菌とアルギニンの併用投与がマウスの認知的柔軟性を向上させることを発見


加齢に伴う認知機能の低下防止や認知症予防の新たな可能性

ビフィズス菌とアルギニンの併用投与がマウスの認知的柔軟性を向上させることを発見
― 加齢に伴う認知機能の低下防止や認知症予防の新たな可能性 ―

詳細は 早稲田大学Webサイト をご覧ください。

協同乳業株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:宮﨑幹生)と早稲田大学は、実験動物であるマウスに対してビフィズス菌とアルギニンを投与することにより、認知的柔軟性が向上することを明らかにしました。これは、協同乳業株式会社の生田かよ研究員、松本光晴主幹研究員、早稲田大学人間科学学術院の掛山正心教授を中心とする研究グループの成果です。
本研究成果は、国際学術誌Frontiers in Nutritionに公開されました。

【本研究のポイント】
■変化する環境に適応する能力である「認知的柔軟性」は人間の加齢とともに低下し、認知症初期に機能障害を生じることが知られている。協同乳業株式会社と学校法人早稲田大学は、認知的柔軟性を向上させる食品成分の研究を共同で進めている。
■タッチスクリーン装置を用いた認知的柔軟性の評価系を新たに確立した。これにより世界で初めて、認知的柔軟性の解析を腸内細菌叢の実験において実現した。
■腸管内でポリアミンを産生するビフィズス菌(Bifidobacterium animalis subsp. lactis LKM512)とアルギニンの併用投与で、認知的柔軟性が向上した。

【研究概要】
認知症およびうつ病などの精神疾患においては、発症直前および初期段階に認知的柔軟性(変化する環境に適応する能力)が急激に低下することが知られています。最近の研究で、腸と脳は様々なシグナル因子を介して互いに影響を及ぼしていることが明らかとなっており(腸脳相関)、腸内細菌叢が認知機能にも関与していることがわかりつつあります。当研究グループは先行研究で、抗生物質による腸内細菌叢の撹乱によりマウスの認知的柔軟性が低下することを報告しています(Tamada et al., Front Neurosci 16: 882339, 2022)。協同乳業が長年研究を進めてきた生理活性物質「ポリアミン」は、全生物の全細胞に含まれ、細胞の健全性の維持に必要不可欠な物質です。外因的ポリアミン投与がマウスの学習記憶力を改善することや、腸内ポリアミンの増加によりマウスの空間学習記憶力が改善することが明らかとなっています。そこで本研究では、ポリアミンの増加により認知的柔軟性を向上させる可能性を検討しました。具体的には、当研究グループが認知的柔軟性を評価するために開発した「タッチスクリーン装置を用いた認知的柔軟性評価試験*1」を用いて、腸内細菌叢のポリアミン産生を促すビフィズス菌とアルギニン(Bif+Arg)の併用投与がマウスの認知的柔軟性に及ぼす影響を調べました。その結果、Bif+Argを投与したマウスは対照群と比較して、環境変化に柔軟に対応できる認知的柔軟性が向上することが分かりました。これは、プロバイオティクス等の腸内環境を改善する食品が認知的柔軟性に有用な可能性を示した最初の報告となります。今後はこの成果を更に発展させるため、ヒト応用試験とメカニズム解析研究を計画しており、将来的には科学的エビデンスを有する新しい認知症予防戦略の社会実装を目指します。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307247370-O1-15NuDKpX

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