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ソフトバンクGに翻弄されず冷静に押し目狙う


 16日の日本株市場は、引き続き不安定な相場展開を余儀なくされそうだ。15日の米国市場ではNYダウ、ナスダックともに下落。サウジアラビアによって反政府記者が殺害されたとの疑惑が広がるなか、トランプ大統領は同疑惑が事実であれば制裁を科す考えを示唆したことで、リスク回避姿勢が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の22265円となり、前日の下げに対する自律反発は意識されるものの、安いところでは22030円まで売られる場面もみられており、模様眺めムードにつながりそうだ。円相場は1ドル111円70銭台で推移している。

 本日もソフトバンクG<9984>の動向を睨みながらの相場展開になろう。サウジアラビアの記者殺害疑惑を受け、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの最大出資者であるサウジの情勢混乱が不透明感につながっている。また、米国はハイテク技術の獲得をめざす中国の投資食い止めも進めており、傘下で中国の半導体企業に対するロイヤルティ収入を受ける英アームの動向も気掛かりである。さらに、15日の米国市場ではエヌビディアが4%を超える下落となっていることも、ショート筋の売り仕掛けが意識されやすいところである。

 ただし、日本株売りの流れではなく、割安感のある銘柄や業績に安心感のある銘柄などへは、押し目拾いの好機となる可能性がある。米決算や中国の経済指標を見極めたいとする模様眺めの中ではイレギュラー的な価格形成にもなりやすいところであるが、冷静な対応が必要である。

 また、日経平均は終値ベースでは8月21日以来の22300円を下回った。9月の直近安値水準でのボトム形成が意識されているものの、終値ベースでは8月安値が意識されやすいところである。とはいえ、出来高は14億株程度にとどまっており、模様眺めムードの強いところで断続的なインデックス売りによって下げ幅を拡大させており、先週の段階で目先的な売りは一巡している感はある。ソフトバンクGの動向に翻弄されず、押し目を狙いたい。


<AK>

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