ニューヨーク--(BUSINESS WIRE)--世界の投資コミュニティーに重要な判断支援ツールとサービスを提供する大手企業のMSCI(NYSE:MSCI)は本日、気候変動への対応に産業革命以来最大規模の世界経済の再構築が必要であるとする報告書を発表しました。

The Role of Capital in the Net-Zero Revolution(ネットゼロ革命における資本の役割)」は、資本市場の参加者が気候災害の回避に必要な体系的な変革を早急に推進するための強力かつ前向きな力とならなければならないことを強調しています。この行動呼び掛けでは、2050年までにネットゼロ経済を実現するために企業や資本の所有者・運用者がとるべき具体的な施策が明示されています。

MSCIによるMSCIオール・カントリー・ワールド・インベスタブル・マーケット・インデックス(MSCI ACWI IMI、先進国と新興国50カ国約9000社の上場企業を測定、時価総額70兆米ドル超1)の分析によると、これらの企業による排出量は二酸化炭素換算(CO2e)で年間推定11.2ギガトン2に達します。MSCIのモデルに基づくと、現在の慣行が見直されなければ、これらの企業によるCO2e排出量は2050年までに年間16.8ギガトンに増加し3、今世紀末までに地球の温度は3.5度上昇4することになります。この試算結果は、ネットゼロの達成が非常に困難な課題であり、即座に行動を起こす必要があることを示唆しています。

このため、MSCIは以下を求めます:

  • ソブリン・ウェルス・ファンド、年金基金、運営基金、保険会社、個人を含む資産保有者は、排出集約度の低い投資先や受け入れられている温暖化シナリオを持つグリーン・ソリューションに資本を再配分し、世界の総排出量の年間10%の削減を可能にするポートフォリオの前年比での脱炭素化を目指し、ポートフォリオのネットゼロ実現を助ける方針ベンチマークに移行する
  • 資産運用者は、議決権の行使と企業への直接的なエンゲージメントによりネットゼロ目標に準じるよう企業に求め、クリーンエネルギーのための資金提供に関する専門的知見の構築により資本所有者を支援し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のガイドラインに沿ったリスク管理および報告に関する専門知識を確立する
  • 銀行は、資本提供により企業のクリーンエネルギーの開発と拡大を支援し、資本提供の条件をネットゼロ目標に関連付けた企業貸出や社債・株式の発展を推進する
  • 企業は、2050年までにネットゼロを実現するための排出目標を定め、排出量削減を達成するための信頼できる具体的な戦略を策定し、データおよび導入した対策の報告と開示にベストプラクティスを採用する

脱炭素化の進展状況の評価に必要な透明性をサポートする取り組みの一環として、MSCIはMSCI ACWI IMI ネットゼロ・トラッカーを四半期ごとに公表します。このレポートは、気温上昇を1.5度以内に抑えるシナリオとのMSCI ACWI IMIの整合性を示すとともに、ネットゼロに向けた道程において最も大きな進歩を遂げた企業およびセクターに焦点をあて、世界的に見て対応が遅れている企業やセクターを特定します。MSCIは、市場参加者と意見交換を行い、報告書の改善と拡充に努めていきます。

MSCIのヘンリー・フェルナンデス会長兼最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「現状が続けば、2050年になってもMSCI ACWI IMIのグリーン化の度合いは2020年とほとんど変わらず、推定で80%の企業が気温上昇を2.0度よりはるかに小さく抑えるために必要な排出枠を超えることになります5。これは、ネットゼロへの軌道ではありません。資本市場は、資産保有者による資本の再配分から環境に配慮した投資やイノベーションへの資産運用者や銀行による効果的な資金の充当まで、企業の取り組みもあわせてあらゆる市場参加者の協調によりネットゼロへの移行を牽引する必要不可欠な重要な力です。」

「MSCI ACWI IMIのようなグローバルな指数は、世界の企業の脱炭素化に向けた軌道の尺度の役割を果たすと考えられます。その進捗状況を測る客観的で透明な尺度として機能することにより、私たちは説明責任の推進に貢献し、世界最大の投資家の声を反映するとともに、ネットゼロ革命に不可欠な体系的な変革の推進に向けて前進している企業を特定することができます。」

MSCIは一企業として、2040年までに全世界の自社事業で排出量ネットゼロを達成することを定めています。MSCIの移行戦略では、炭素削減策を通じた排出量の削減と、ネットゼロという共通の目標の達成のためのサプライヤーへの働きかけに重点を置いています。MSCIのネットゼロへの取り組みの詳細情報については、こちらをご覧ください。

MSCIについて

MSCIは世界の投資コミュニティーに重要な投資判断支援ツールとサービスを提供する大手企業です。50年以上にわたるリサーチ、データ、テクノロジーの専門知識を有する当社は、クライアントがリスクとリターンの重要な推進要因を理解して分析し、自信を持ってより効果的なポートフォリオを構築できるようにすることで、投資判断を向上させます。当社は業界をリードするリサーチ強化ソリューションを構築し、クライアントはこれを用いて投資プロセス全体を把握し、透明性を高めることができます。

本プレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義による「将来見通しに関する記述」が含まれています。将来見通しに関する記述は将来の出来事または業績に関するものであり、実際の結果や業績を大きく異なるものにする原因となり得るリスクを含んでいます。それに過度の信頼を置かれないよう、ご注意申し上げます。結果や業績に影響を与え得るリスクは、SECに提出された12月31日までの直近年度についてのフォーム10-KによるMSCIの年次報告書に含まれています。MSCIは、将来見通しに関する記述を更新することを約束しません。

本文書中のいかなる情報も投資助言を構成するものではなく、そのようなものとして依拠すべきではありません。MSCIは、適切なライセンスを得ずに当社商品またはサービスを使用する権利やライセンスを与えてはいません。MSCIは、本文書中の情報に関して、商品性、特定目的への適合性、その他に対する明示的あるいは黙示的な保証を行っておらず、法律で認められる最大限において一切の義務を否認します。

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1 2021年3月31日時点のMSCI ACWI IMI全構成銘柄の浮動株調整後時価総額の合計に基づきます。
2 MSCI ACWI IMI構成銘柄のスコープ1排出量の2021年3月31日時点の合計。公表値が入手可能な場合は公表値、公表されていない場合はMSCIの炭素排出量推定法による推定値に基づきます。1ギガトンは、10億トンです。
3 MSCI ACWI IMI構成銘柄のスコープ1排出量合計に基づく予想。公表されている炭素排出量削減目標を考慮。予想値は、2010年から2019年までの世界の排出量の年平均増加率である1.4%を排出量の年間増加率として使用して算出。UNEPの「排出ギャップ報告書2020年版」(2020年12月9日)を参照。
4 2021年3月31日時点のMSCIの温暖化ポテンシャル・モデルにより推測した産業革命前の気温との比較。TCFDの「フォワードルッキングな金融セクターの指標に関するコンサルテーション」で強調されている通り、金融業界は現在、MSCIの温暖化ポテンシャル・モデルのような温度上昇指標のさまざまな算出手法の中核となるパラメーターの調整に取り組んでいます。
5Climate Reality Bites: Actually, We Will Not Always Have Paris.”(2020年12月、MSCI.com)

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記事名:「MSCIがネットゼロ革命の主導を資本市場に呼び掛ける