前人未到の8冠を達成した藤井聡太名人が小学校低学年のころに通った将棋教室の恩師、中山則男六段(63)は当時、藤井名人と将棋を指さなかったといい、「子どものころに1回でもやって負かしておけばよかった。8冠は本当にすごい」と話した。
プロになった当時は劣勢になると首をガクッと落とすのが気になっていたというが、11日の王座戦について「終始落ち着いていたね。負けかなという局面は何度かあったけど、動揺がまったく見えなかった」と成長に舌を巻いた。
今後については「そう簡単には負けないでしょうね」とひと言。その上で、「タイトルを何度防衛するとか、いろんな記録との闘いが彼をまた待っていると思うけど、彼の目標は違うでしょうね」と話し、「きっと『もっと強くなりたい』と言うでしょうね。もう十分強いんだけどね」と笑った。【藤顕一郎】