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米沿岸警備隊前トップ、性的暴行の内部調査結果隠ぺいか CNN報道


 米CNNテレビは8日、沿岸警備隊のシュルツ前司令官が、1980年代後半以降に士官学校で起きた性的暴行事件に関する内部調査の結果を隠蔽(いんぺい)していたと報じた。調査は前任者の指示で2014年に始まり、18年6月に就任したシュルツ氏が引き継いだが、20年1月に最終報告がまとまった後も上部機関の国土安全保障省や連邦議会に報告していなかった。今年6月にCNNが調査結果を報じ、連邦議会などが隠蔽の経緯を調査している。

 CNNなどによると、沿岸警備隊は14年、士官学校の卒業生の女性が過去に申告したレイプ被害について「調査がなされていない」と告発したことをきっかけに内部調査を始めた。その結果、88~06年に士官学校生が関与したり、士官学校が現場になったりしたレイプや性的暴行の事件が60件以上発覚した。大半は刑事事件として捜査されず、容疑者が高官に出世する一方で、被害者が心身の後遺症に苦しむ例もあった。

 20年初めに調査結果がまとまった際、当時司令官だったシュルツ氏が議会などに報告しなかった点について、議会関係者はCNNに「シュルツ氏らは報告書を読んでいたが、論争のある問題を抱えたくなかったようだ」と指摘した。

 22年にシュルツ氏の後任として女性初の司令官に就いたフェイガン氏は、引き継ぎの際に調査報告書について知らされず、CNNの取材を受けて、その存在を知ったという。ただ、調査対象になった部下を解任したことがあり、調査の実施は認識していたという。

 米沿岸警備隊は、日本の海上保安庁と似た法執行機関だが、軍事組織にも位置づけられている。近年は中国の海洋進出の活発化を受けて、日本を含む東アジアや東南アジアにも活動範囲を広げている。組織内での性的暴行は、米軍でも問題になっている。【ワシントン秋山信一】

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