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相馬野馬追で馬2頭が日射病で死亡 期間中観客ら83人熱中症や疑い


 福島県相馬地方の伝統行事「相馬野馬追(のまおい)」の執行委員会は7日、今夏の7月29~31日に行われた野馬追に出場した馬のうち2頭が日射病で死亡したと発表した。期間中の会場周辺の気温は過去5年間で最も暑く、連日35度近かった。執行委は10日に真夏開催の在り方について検討会を新設し、見直しや対策の議論を急ぐ。

 今夏の開催日は晴天で、本祭りの30日は相馬市の観測所で最高気温が35度を超えた。同市の7月の平均気温は26・2度で、統計の残る47年間で過去最高だった。

 今回の野馬追には馬361頭が出場し、日射病になった馬の救護は南相馬市内の会場だけで111件に上り、昨夏から約40件増えた。死亡した2頭はいずれも30日に倒れた。1頭は南相馬市内の行列前に倒れたまま死亡し、もう1頭はメイン行事のあった雲雀ケ原祭場地で倒れ、救護後に安楽死処分された。

 野馬追は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて2020年、21年に規模を大幅に縮小し、昨夏から通常開催に戻った。3日間の観覧者数は約12万1400人だった。騎馬武者や観客など救護所で熱中症やその疑いと診断された人は同市内だけでも83人で、うち11人は救急搬送された。

 相馬野馬追は1000年余の歴史があるとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。明治初期から7月に開催されてきた。開催日程を巡っては、南相馬市が昨年12月に騎馬武者らに行ったアンケートで、変更に賛成の声が半数に上ったことを受け、執行委は今夏の開催後に検討会を開く方針を示していた。

 今年は初めて騎馬行列前の馬に散水車で水をかけるなどの対策をに取り組んでいた。隣接する相馬市や双葉郡も会場となっており、日程変更検討会の初会合までに人馬の熱中症などの状況を集約する。

 執行委委員長の門馬和夫・南相馬市長は「当初は早ければ2年後の日程変更という予定だったが、『(来年の日程変更も含め)議論を急いでほしい』との声も出ている。今年の状況を精査し速やかに検討を始めたい」とした。【尾崎修二】

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