米、地球防衛実験に成功＝ＮＡＳＡ、ＳＦ映画を再現

　【ワシントン時事】米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）は１１日、小惑星に無人宇宙船を衝突させて軌道をそらす実験が成功したと発表した。米ＳＦ映画の「アルマゲドン」（１９９８年）では地球に衝突する小惑星の軌道をそらすために奮闘する人々が描かれたが、今回の実験でこの「地球防衛」を再現した。 　ＮＡＳＡのネルソン長官は記者会見で「ＮＡＳＡは地球の守護者だと証明した」と強調。「これはハリウッド映画ではない。地球防衛と人類にとっての分水嶺（れい）だ」と述べた。 　この実験は地球を小惑星から防衛するための人類史上初めての試みで、約３億３０００万ドル（約４８０億円）が投じられた。ＮＡＳＡは小型自動車とほぼ同じ大きさの無人宇宙船「ＤＡＲＴ」を２０２１年１１月に打ち上げた。地球から約１１００万キロ離れた小惑星ディディモスの衛星ディモルフォスに衝突させ、軌道をそらすことができるかを試した。　【時事通信社】