桜島避難者が一時帰宅＝１時間半、市バスで巡回―鹿児島

　鹿児島市・桜島の噴火を受け、同市東桜島町の高齢者施設に避難していた有村町と古里町の住民が２６日午後、一時帰宅した。２４日の爆発的噴火後に出された避難指示が夜間で急だったため、住民からは荷物などを取りに戻りたいとの声が強く、市は気象庁などと協議の上、１時間半に限って帰宅を認めた。
　一時帰宅したのは１７世帯の２５人。高齢者施設を午後２時に出発した市のバスが巡回した。２４日夜から避難している古里町の有馬文枝さん（４８）は着替えと６歳の長男の勉強道具を取りに戻り、「着替えがなかったのでお風呂に入っていなかった。ようやく入れる」とほっとした表情を見せた。
　古里町で１人で暮らしていた宮里勉さん（６０）は、持病の薬約１カ月分を持ち帰った。「やっぱり家がいい。（避難所は）病院と一緒だ」とこぼし、家での滞在時間が３０分程度だったことから「もう少し時間がほしい」と話した。　
　爆発的噴火を受け、鹿児島市は桜島の火口から３キロ以内に住む住民に避難指示を出している。（了）
【時事通信社】
〔写真説明〕一時帰宅のため、避難所でバスに乗り込む桜島の火口付近の住民ら＝２６日午後、鹿児島市
〔写真説明〕一時帰宅を終え、バスで避難所に戻った火口付近の住民ら＝２６日午後、鹿児島市