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シャンプーを使わない!ナチュラルでエコな「湯シャン」のコツを美容師さんに聞いてみた





「湯シャン」って知っていますか?

シャンプーを使わずお湯だけで髪を洗う「お湯シャンプー」の略です。

シャンプーを使わないため、自然環境に負荷をかけない、体にも負担がなくナチュラル、そもそもシャンプーを買わなくて済むので節約になるといった理由から、ナチュラル派を中心に取り組む人が少なくない湯シャンなのですが、一つ問題が。

それは、どうしてもお湯だけだと皮脂をきれいに洗い流すのが難しく、髪の根元がべた付いてしまいやすいのです。

かくいう私も、10年ほど前から湯シャンに何度もチャレンジしてきたのですが、髪の根元のべた付きをどうすることもできず何度も挫折してきました。

けれど、ついにこの初夏、湯シャンに成功! 約2か月湯シャンを続けているのですが、今はべた付きとは無縁なんです。

美容師さんに教えてもらった、湯シャン成功のコツをお伝えします。

 
お湯だけでも髪の汚れの7~8割は落ちる


「湯シャンでは、髪の汚れを落としきれないのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、シャンプーで洗う前も、まずお湯だけで髪の毛を洗いますよね、実はこの時点で、しっかり洗えば汗やホコリなど、汚れの7~8割は落ちています。

もちろん、ワックスをつけたりスプレーを使った場合はシャンプーを使ってそれらの整髪料を落とさなくてはいけませんが、整髪料を使っていない場合は、お湯だけでも汚れの大部分が落とせるのです。

 
湯シャン成功のコツは「乳化」
東京都町田市にある美容院「fruto hair」の美容師・山田庸平さんは、なんと数年にわたり基本的に湯シャン、たまにシャンプーを使う程度だそう。

「湯シャンがうまくいかない」と話したところ、「湯シャンのコツは乳化ですよ」と教えてくれました。

乳化とは水と油のように、本来は混ざらないものが混ざる状態。皮脂は油なので、本来はお湯だけで洗い流すのは難しいのです。



けれど、湯舟にしっかり浸かって頭皮から汗がにじんでくると、汗と頭皮が自然に混じり合って乳化します。その状態ならお湯だけでも皮脂が洗い流せるのだとか。

山田さん曰く、「湯舟にしっかり浸かって、頭皮にちゃんと汗をかかせてからお湯で髪と頭皮を洗うと、根本にべた付きが残らないんです」とのことでした。

私は浴室に入ったら、まず髪と全身を洗ってから湯舟に入るのが習慣でした。湯シャンをするのは皮脂が乳化する前だったので、湯シャンに失敗していたのです。

 
重曹と塩を加えて、さらにサッパリ、気持ちよく!


湯シャン派の間では、重曹を溶かしたお湯で髪を洗うと、べた付きが少なく湯シャンを成功させやすいと言われています。

重曹には油を落とす作用があるため。重曹を溶かしたお湯を頭にかけて頭皮になじませて洗い流したり、洗面器に張ったお湯に重曹を溶かして、その中で髪をすすいだりという方法で洗うと、べた付きにくいのです。

この方法は私も以前から試していました。

確かにサッパリするのですが、それでもどうもいま一つ足りない気がしていたところ、友人から「塩を使っては」というアドバイスをもらいました。



「シャンプーに塩!?」と驚いたのですが、調べてみると「塩シャンプー」なる洗髪方法もある様子。

塩シャンプーでは、水に溶け残るか残らないかのギリギリの濃度で自然塩を溶かし、その塩水で頭皮をマッサージして洗い流します。精製された塩を使わないのは、自然塩のほうがミネラル豊富なためです。

塩で洗うと、以下のようなメリットが期待されるそう。

・血行が良くなり発汗作用が促される(皮脂が乳化しやすくなる)
・皮脂を落としすぎないので、過剰な皮脂分泌を抑える
・フケが出やすい人はフケが抑えられやすくなる
・塩の殺菌効果で雑菌の繁殖が抑えられ、においを抑制する

塩水はソースやドレッシング用のケースに入れると使いやすいとのことで、100円ショップで容器を買い求め、いざチャレンジ。するとこの塩水マッサージ、とっても気持ちいいんです。

洗っている間はそうでもないのですが、お風呂から上がって髪を乾かしている最中、頭皮の血行が良くなっているのが感じられるような心地よさが。

塩シャンプー初日で「これはすごくいい!続けよう!」と思いました。

 
最後にクエン酸リンスで髪サラサラに


というわけで、汗で乳化、塩シャンプー、さらに重曹水で洗ってお湯で洗い流す、という流れで洗ったところ、髪の根本のべた付きもなく、今のところ快適に湯シャンを続行できています。

そうそう、重曹はアルカリ性で、私たちの体は弱酸性なので、最後に洗面器に張ったお湯にスプーン1杯のクエン酸(お酢でも可)を溶かし、クエン酸水で髪を軽くすすいでリンスしています

クエン酸リンスまですると、洗いあがりがとってもサラサラになるんです。
湯シャンの流れ
1.湯舟に使って汗をたっぷりかく

2.塩水で頭皮マッサージをする

3.重曹を溶かしたお湯で地肌をすすぐ

4.最後にクエン酸リンスをしてお湯ですすぐ

5.髪を乾かす

 
湯シャンの「自分の体と対話する時間」がお気に入り


重曹もクエン酸も自然塩もスーパーやドラッグストアで買えますし、いずれも高価なものではありません。料理にも掃除にも代用できます。

何より、洗いあがりの地肌がとっても気持ちいいですし、塩シャンプーでマッサージする「自分の体と対話しているような時間」も気に入っています。

エコでナチュラルな暮らしをしたい、本当の意味での持続可能な環境を作りたいと考えている人は、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

 

取材元:fruto hair
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