VR/AR/MRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」を提供している株式会社Psychic VR Labは、株式会社BiPSEEと高知県の3つの大学とともに、高知大学医学部に研究開発組織「医療×VR」学を設立したことを発表しました。



研究開発組織「医療×VR」学とは?

「医療×VR」学は、「医療×VR」に関する研究・臨床拠点とするため高知大学医学部に設置された研究開発組織です。

医工連携を基盤とした、日本初の「医療×VR」MedTechEcosystemを構築し、VRデジタル治療薬と地方で機能する遠隔医療の実践を行い、国内外の指針となる医療VRガイドラインを策定する学際的な拠点を創造することを目指す研究開発組織となっています。

新たに外部の企業・教育機関と共同で組織を立ち上げることで、VRデジタル治療薬の臨床研究に留まらず、「医療×VR」学における研究成果をいち早く臨床応用していくことを目指しています。

各領域の専門家が集結

組織メンバーには各領域の専門家が集められ、さらに今後の高知県産学官民連携も視野に入れ、アドバイザーとして高知県議会議員など3名もアドバイザーとして参画します。

高知大学医学部

特任教授

松村雅代氏(BiPSEE代表取締役/心療内科医師)

特任准教授

山口征浩(Psychic VR Lab代表取締役)

共同研究パートナー・客員教授

神原咲子特任教授(高知県立大学)

繁桝博昭教授(高知工科大学)

アドバイザー

桑名龍吾氏(高知県議会議員)

大石宗氏(高知県議会議員)

宇都宮竜司氏(株式会社アルファドライブ高知 代表取締役)

▲高知県3大学、BiPSEE、Psychic VR Labのロゴ

今後も外部民間企業・研究機関との共同研究先を増やしていくことで、研究の枠を超えた「医療×VR」技術の事業化が進められる予定です。

「医療×VR」学の取り組みについて

「医療×VR」学では、次の3つの柱を掲げ、参画メンバーがそれぞれ機動的に研究を推進しながら、有機的な連携を実現していきます。

「医療×VR」学が目指す3つの柱とは?

VRデジタル治療薬の薬事承認と臨床応用の基盤を創造

国内外医療分野におけるVR活用のガイドラインを策定

VR空間での基礎・臨床研究を推進するためのプラットフォーム構築

「VRデジタル治療薬」の薬事承認と臨床応用の基盤を創造

「デジタル治療薬」が日本で初めて薬事承認されたのは、2020年8月に病気をアプリで治療するとして禁煙治療用のスマートフォンアプリでした。

「医療×VR」学では、日本初の「VRデジタル治療薬」の薬事承認を目指しています。

高知県の3大学は、XRクリエイティブプラットフォームSTYLYを提供するPsychic VR Lab社と連携し、現在臨床研究が行われているBiPSEEプロダクトの薬事承認を実現し、医療過疎と高齢化に直面している高知県の医療課題に応える臨床モデルを構築していきます。

そのプロセスを汎用化し、高知大学医学部にVRデジタル治療薬の薬事承認と臨床応用を担う基盤を創造することで、VRデジタル治療薬が治療の新たな選択肢として確立する道を拓いていきます。

国内外医療分野におけるVR活用のガイドラインを策定

医療領域におけるVRの活用には、高い安全制と倫理基準が求められます。

学際的な枠組みで、VRデジタル治療薬の開発・薬事承認・臨床応用を進めることで初めて得られる知見をアカデミアの基盤で整理することで、ガイドライン策定を牽引していきます。

VR空間での基礎・臨床研究を推進するためのプラットフォーム構築

VR空間内で、遠隔にてデジタル治療薬の開発から臨床までを行うことのできるプラットフォームを共通基盤として整備していきます。

それによって効率的な研究開発体制の構築を促進していきます。

コロナ禍において非接触・非対面での研究環境を実現することができるだけでなく、国内外の研究者や医療機関とのVRを用いた共同研究を実現していきます。

VR治療モデルを構築、国際的な地方創生のモデルケースに

高知県は、人口10万人当たりの医師数が全国3位(平成30年末で316.9人/10万人、厚労省医師・歯科医師・薬剤師統計)で都市部には豊かな医療資源がありますが、周辺部では国際的な課題となっている「医療過疎」や「高齢化問題」について地域的な課題を抱えています。

本研究開発組織において、高知県を中心に産学官民連携を基盤にVR治療モデル構築をし、国際的な地方創生のモデルケースとなるよう目指しています。

▲高知県の医療資源と課題について




参画メンバーのコメント

高知大学 医学部長 菅沼成文

私たちは、ヘルスケア・イノベーションの可能性に着目し推進してきました。

具体的な成果を産み出す重要性と、アカデミア内での連携だけでは実現困難な課題を感じていたタイミングで「医療×VR」学の提案を頂きました。

「医療×VR」という新たな分野を創出し、機動力のあるベンチャー企業と連携する事で、スピード感のある社会実装を実現し、ヘルスケア・イノベーションのトップを走っていきます。

以前より親交のある、カリフォルニア大学サンディエゴ校の取組をベンチマークとし、高知を研究・教育・産業領域の多士済々の人材を惹きつける集積地とすべく、力を尽くしていきます。

高知県立大学 看護学部 特任教授 神原咲子

私の専門分野である災害看護においては、VR空間で様々な災害の現場を体験し災害を自分事として考え行動する力を育む、「森を見る鳥の目」の視点を体験し災害現場全体を把握する姿勢を身に着ける等、VRを積極的に活用していきたいと思っています。

VRは人々の新たな能力を開発する力を持っています。

高齢化や人口減少で医療資源は逼迫することが予想されます。

高知大学に開設された「医療×VR」学が、高知の文化に寄り添い、地域の人々のセルフケアの力を引き出す役割を担っていくことを期待しています。

高知工科大学 情報学群 教授 繁桝博昭

VRは、私の専門である知覚心理学(私たちが世界をどう知覚し認識しているか明らかにする)の可能性を大きく広げてくれました。

専らディスプレイに提示した映像が対象でしたが、VRの活用により、リアルな3次元空間や自己身体を提示することができ、知覚という入力に対する処理だけでなく、出力も研究対象となりました。

医療との親和性も高まり、現在、高齢者の知覚や行動に関する研究も進めています。

「医療×VR」学の拠点で、VR空間で過ごすことでポジティブな行動変容をもたらすことを目指した研究・社会実装にも意欲的に取り組んでいきたいと考えています。

株式会社BiPSEE 代表取締役/心療内科医師 松村雅代

2016年にVRと出会い「ひとの心と身体に働きかける力」に大きな可能性を感じました。

心療内科医としてメンタル不調に向き合う中、従来の治療に手詰まりを感じていた私にとって、運命的な転機でした。

2017年にBiPSEEを起業。子ども達の治療に対する不安と痛みの軽減から「医療×VR」の社会実装を始めました。

「医療×VR」学は、工学・心理学を基盤とするVR研究・医学・臨床等、アカデミアならではの学際的な創造拠点です。

ここから私は、新たな治療の選択肢、VRデジタル治療薬を産み出していきます。

株式会社Psychic VR Lab 代表取締役 山口征浩

VRの及ぼす心理的・肉体的影響はPsychic VR Lab設立当初より注目している大きなテーマの一つです。

VRの人体に対する影響を学術的研究に留まらずデジタル治療薬として医療現場での利用を見据えた取り組みに参画させていただくことに大きな使命を感じております。

我々Psychic VR Labでは主に基礎・臨床研究を推進するためのプラットフォーム構築を推し進めるとともに、VR利用可能な人材の育成、国内外医療分野におけるVR活用のガイドラインを策定を行ってまいりたいと思います。

高知県議会議員 桑名龍吾

高知県から世界に向けて!様々な分野で活用が期待されるVR。

医療の分野では、治療・手術支援、遠隔医療、医学教育、医師の負担軽減などVRの活躍の場は大きく広がっていくことでしょう。

また「医療×VR」は、高知県が抱える、進む少子高齢化社会や医療資源の偏在などの課題も解決してくれるものと期待を寄せています。

オール高知で取り組み、世界に発信していきましょう。

高知県議会議員 大石宗

「医療×VR」学は、高知県の持つ最大の社会課題、人口減少等に伴う医療課題解決の糸口となり得る、挑戦的で魅力的なプロジェクトです。

高知県では、新しい技術を活用して社会的課題を解決しようとする取り組みを数年前から行っています。

その社会課題の筆頭は地域医療です。

「医療×VR」が、この取り組みを推進する社会インフラとなることを期待しています。VRの可能性は、体験して初めて実感できます。

「医療×VR」が地域医療に広がり、多くの方々が体験することで実績となり、他の社会課題解決にも広がっていく未来の実現を後押ししていきます。

株式会社アルファドライブ高知 代表取締役 宇都宮竜司

高知県における新規事業開発や起業家支援、人材育成に幅広く携わってきた当社としては、この産学官連携による「医療×VR」の取り組みを、高知県の新しい産業を創るという気概で推進していきたいと考えております。

特に、当社が高知県と連携して取り組むオープンイノベーションプラットフォームやスタートアップ支援等の仕組みを活用して、本領域に高知県内外の企業を巻き込む部分を担い、新しい価値創造を促進して参ります。

引用元:プレスリリース

XRプラットフォームSTYLYを活用した「医療×VR」事例

「医療×VR」の事例としては、XRプラットフォームSTYLYと岡山市の心療内科HIKARI CLINICとによる共同開発で、VRを用いた遠隔心理カウンセリング『HIKALY』が2021年4月よりスタートしています。

予約から決済までをオンラインで完結でき、通院する必要がなく、在宅での個人向け心理カウンセリングをVRで受けることができます。

Psychic VR Lab社は、「医療×VR」を組み合わせたサービスの展開がプラットフォーム上で加速するよう事業立ち上げのサポートを行っています。

まとめ

VRデジタル治療「薬」というとちょっとイメージしにくいですが、薬のように自宅で自分自身で管理使用することで、治療につながるVRシステムというところでしょうか。

禁煙治療用のスマートフォンアプリが昨年初めて薬事承認されたように、安全に簡単に利用することで、治療ができる「VRデジタル治療薬」は、コロナ禍であったり、医療機関の少ない地域では、承認に期待が高まりますね。

「医療×VR」学として、基礎から、「VRデジタル治療薬」など臨床応用まで発展し、広がっていくことに期待したいです。

ソース:プレスリリース[PR TIMES]








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情報提供元:VR Inside
記事名:「Psychic VR Labらの産学連携で「医療×VR」学を設立!VRデジタル治療薬の研究を開始