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オタク男子2人が”女子旅”を学んでみた 「葉山女子旅きっぷ」をどう使いこなす!?【レポート】


葉山女子旅きっぷ

京急電鉄では、2015年から「葉山女子旅きっぷ」というきっぷを発売している。このきっぷは、「電車&バス乗車券」、「ごはん券」、「ごほうび券」がセットになったもので、お値段も、品川発着で3,500円、横浜発着で3,300円と手頃。後述する「ごはん」・「ごほうび」のクオリティを考えるとなかなか”コスパ”の良い商品である。



しかし、同きっぷの紹介文を見ると、
遅く起きちゃった休日、お天気も良いし、どこか手軽に行けるとこってないかな?…そんな、休日のお寝坊さんにぴったりな京急の「葉山女子旅きっぷ」。電車とバスの乗車券はもちろん、フレンチから和食まで豊富なジャンルから選べるごはん、クルージングや名品スイーツのおみやげなど自分への “ごほうび”までがセットになった優れもの。電車やバスにゆられ、ゆったりと海を見ながら三浦半島の西海岸 逗子・葉山でのんびり過ごす癒しの1日。

とあるように、メインターゲットは女性、百歩譲って男女のカップルであることが察せられる。



男性だけでの利用、特に優雅な女子旅とは真逆の「朝から晩まで移動」「食事はチェーンの牛丼屋」みたいな優雅さのかけらもない旅行ばかりしている筆者のようなオタク層の需要はあまり見込んでいないようだ。

そこで、今回はあえてこのきっぷを優雅な旅とは無縁の男2人で利用して、女子旅の精神を学んでいこうと思う。





葉山女子旅きっぷ

ある日曜日の午前11時半、品川駅。「休日のお寝坊さんにぴったり」という謳い文句にならって、遅めの時間に出発する。女子旅きっぷは券売機で購入できるので、駅員に「女子旅きっぷくださいッ!」と言う羞恥体験をする必要はない。



品川駅から新逗子駅までの所要時間は小一時間ほどで、パンフレットを見ながら「ごはん券」、「ごほうび券」をどこで使うかなどを同行者と相談しているうちにあっという間に到着した。

[caption id="attachment_133216" align="alignnone" width="600"]新逗子駅 新逗子駅は葉山への玄関口であり、駅にはきっぷの宣伝が大きく掲げられている。[/caption]



「ごはん券」は逗子市と葉山町の計29店舗で利用できるが、到着前から腹をすかせていてすぐにでも栄養を補給したい筆者たちは、新逗子駅からほど近い「洋食ふたみ」を選択。店員に「女子旅の方ですか?」と聞かれるも、女子旅(きっぷの利用者)ではあるが、女子旅(原義)ではない筆者たちは返答に窮してしまった。



この店の看板メニューのオムライスは、卵も中のライスもフワフワしており、絶品という表現がぴったりである。女子旅きっぷのごはん券ということで、食事のボリュームにはあまり期待していなかったが、予想に反しオムライスはなかなかの容量があり、質より量を重視する我々品のないオタクたちの満足度も高い。







腹ごしらえを終えたところで、バスに乗り葉山方面へ向かう。筆者たちが訪れた日は天候に恵まれていたのもあって、バスには我々と同じく女子旅きっぷのパンフレットを携えた女性たち(←重要)で混みあっていた。





ビーチリゾートとして名高い葉山に来て海辺を散策しない手はない。せっかくこのような風光明媚な地に来たのだから、記念写真の1枚でも撮ればよいのだが、普段そういう行為をしていなさすぎて、全く自撮りに思いが至らなかった。陰キャラ(=陰気な人物、日陰者を意味するネットスラング)にイン・キャメラは使いこなせないのである。







続いて訪れたのは神奈川県立近代美術館葉山館。現代的な外観の、巷で言うところの”インスタ映え”する建物を前に写真を撮る人の姿も多い。筆者たちは正規の入場料を支払って入館したが、こちらの施設も「ごほうび券」の対象となっている。館内展示物の撮影はNGだったので写真はないが、ちょうどやっていた企画展(12月25日まで開催)ではいい感じのガラス工芸を見ることができた。



ミュージアムショップも併設されており、ここで土産物を物色するのもいいだろう。(ショッピングを楽しむ精神性と経済的余裕のない筆者は特に何も買わずに退館してしまった)







「ごほうび券」は美術館の他、クルージングやビーチヨガ、映画鑑賞など様々なアクティビティに利用できる。しかし、食い意地を張った我々が選んだのは、カフェ併設のパン屋「ブレドール葉山店」のフレンチトースト。



このような洒落たものを口にする機会がなかなかないオタクにとっては、間違いなく「ごほうび」と呼べる代物である。いつも不摂生な生活を送っているのだからヨガでもやって健康な身体を目指せ、という指摘はこの際黙殺していきたい。







夜になると、昼間大勢いた観光客の姿はすっかり見かけなくなった。これは、葉山が都内から半日だけで気軽に訪問できる距離であることの裏返しだろう。





今回の小旅行は、普段の限界旅行とはあまりにもかけはなれた体験の連続だったが、それはそれで案外楽しく過ごせたと個人的には思う。



ただ、周りの健全な人々がやっている女子旅とは何かが違う気がしてならないし、よくよく振り返ると、同行者と「これやったら女子旅っぽくない?」「こういうことしてる女よくいるよな?」といった冷やかしまがいの会話の記憶ばかりがよみがえるのだ。



行く前から薄々感じてはいたものの、やはり女子旅に必要なのは、行先やアクティビティから醸し出されるキラキラ要素ではなく、キラキラした精神性なのだと痛感した一日となった。

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