いつも私たち飼い主を癒してくれているワンちゃんたち。
真夏のこの時季は毎日のお散歩が少し心配ですが、日々のお散歩はもちろんのこと、時には一緒にお出かけを楽しんだり、飼い主に元気がない時は、そっと寄り添って元気をくれる愛しい存在です。
そんなワンちゃんたちも年齢を重ねると、いつかは介助や介護が必要な時がやってきます。今回はちょっとした工夫と心がまえで、前向きにお世話ができるよういくつかポイントをご紹介します。
暑さに弱いワンちゃんたちにとっても、つらい時季になりましたので、お散歩の時は保冷剤を包んだバンダナをワンちゃんの首に巻くなど、暑さ対策をしながらこの夏を乗りきってくださいね。

ワンちゃんをお留守番させる際は、室内温度のチェックを忘れずに!

ワンちゃんをお留守番させる際は、室内温度のチェックを忘れずに!


大型犬の介護は体力勝負

ワンちゃんの体の大きさによっては、介護の負担もだいぶ違ってきます。
チワワやトイプードルなどの小型犬と比べると、柴犬などの中型犬や特に大型犬の介護は飼い主さんの体力勝負となります。
ワンちゃんが高齢になると、多くが後ろ脚から弱っていきます。思うように歩けなかったり、自力で立てなくなった時、脚の弱った中型犬や大型犬の体を、飼い主が腰をかがめて支えたり、抱きかかえることはとても大変です。
そのような時は、歩行補助ができる持ち手が付いたハーネスをワンちゃんに着用させてもいいでしょうし、最近はお散歩カートや車椅子などいろいろありますので、事前に調べておくと安心かもしれませんね。

大型犬を家族に……と思った時は、将来のことも考えて迎えましょう!

大型犬を家族に……と思った時は、将来のことも考えて迎えましょう!


ワンちゃんたちは大切な家族の一員

ワンちゃんが高齢になってお世話が大変になってきた時、信じられないことに長年家族として暮らしてきたワンちゃんを見捨て、保健所や動物愛護センターに持ち込む人も少なくありません。それは絶対にしてはいけないことです。
飼い主さんの急病でどうしてもワンちゃんのお世話が難しくなってしまった……
仕事の都合で昼間のお世話ができない……
ワンちゃんの介護疲れで体調を崩してしまった……など
ワンちゃんのお世話ができなくなるさまざまな状況が起こらないとは限りません。
さらに、ワンちゃんの体のケアや、夜鳴きや夜間のお世話で寝不足が続いたりすれば、飼い主の心が折れてしまうこともあります。それは介護期間が長くなればなるほど起こり得ることといえます。
そんな時には、代わりにお世話をしてくれる「老犬ホーム」を利用する方法もあります。
そうした施設では短時間・短期間、状況によっては長期でお世話をしてもらうことも可能で、その際は面会に訪れることもできますし、あるいは、自宅で介護をする場合の介護方法のアドバイスをしてくれるところもあります。
多くの飼い主さんは、愛しいわが子のお世話は最期まで自分でやりたい、ずっと一緒にいたいと思っているはずなので、老犬ホームに「預ける」という選択をせざるをえない飼い主さんには葛藤もあると思います。
でも、体力的・精神的にどうしてもつらい時は、介護のプロにお願いするという選択もあっていいのではないでしょうか。頑張りすぎず、時には息抜きをすることも、とても大切ですから。

介護は「息抜き」することも大切!

介護は「息抜き」することも大切!


工夫をして、ともに快適に過ごす

「どこか今までと違うな」とワンちゃんの体に異変を感じたら、まずは動物病院で病気がないかを調べてもらい、その原因が老化によるものだとわかったら、さまざまなケアが必要になってきます。
たとえば…
●ワンちゃんがまだなんとか自力で歩けるうちは、ケガがないように必要であれば部屋のレイアウトを変更し、フローリングにはカーペットや滑りにくいマットなどを敷いて、少しでも歩きやすいように工夫してあげる
●老犬になると寝ている時間が長くなるので、床ずれを防ぐ体圧分散マットなどを使い、寝心地のよいベッドを作ってあげる
●脚の筋力はあっという間に衰えてしまうので、自力で歩けるうちはできるだけ散歩に出かける(歩けなくなっても、お散歩カートなどを使用して、外の空気に触れさせてあげる)

体が沈み込んでしまう低反発マットよりも、高反発マットを選びましょう!

体が沈み込んでしまう低反発マットよりも、高反発マットを選びましょう!


老犬介護は神様からの贈り物の時間

介護というと、愛しいわが子の老いに直面し、つらく悲しいものだと思いがちですが、決してつらいことばかりではありません。若い頃はヤンチャだった性格も、高齢になると穏やかになる場合が多く、その優しい顔も、安心した寝顔も、そのすべてが愛しく、お世話が大変になればなるほど、飼い主は必要とされる幸せを実感します。
試行錯誤を繰り返しながら、スムーズにお世話ができるようになった時の喜びもひとしおです。
介護とは、これまで私たち飼い主をたくさん癒して楽しませてくれた、ワンちゃんたちへの「恩返しをする時間」だと思うのです。
老犬の介護をしていると、明日、1週間後、1か月後、半年後はどんな状況になっているだろう……と、先の不安を抱えながらつい悲観してしまいますが、ワンちゃんたちはそんな心配はしておらず「今」を生きています。
もちろん日々のお世話は大変なこともたくさんあるかもしれませんが、飼い主さんがいつも笑顔でいてくれたら、ワンちゃんたちはきっと安心して毎日を過ごせるはずです。
介護が必要な時がきたら、介護ができる幸せをかみしめながら、そのかけがえのない時間を大切にワンちゃんと過ごしてくださいね。

介護に後悔はつきもの! 試行錯誤を繰り返しながら、前向きにお世話を楽しんで!

介護に後悔はつきもの! 試行錯誤を繰り返しながら、前向きにお世話を楽しんで!