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電通とシンクネイチャー、生物多様性とビジネスへの影響を可視化する「バタフライチェック」を提供開始


ネイチャーポジティブに向けたビジネスを支援

2024年2月29日
株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長 執行役員:佐野 傑、以下「電通」)と、株式会社シンク・ネイチャー(本社:沖縄県中頭郡、代表取締役CEO:久保田 康裕、以下「シンク・ネイチャー」)は、企業の自然関連活動が、生物多様性やビジネスに与える影響を測定し可視化するサービス「バタフライチェック」の提供を本日より開始します。電通は、「ネイチャーポジティブ」※1に向けて、活動の成果を可視化し、新規事業開発などの新たなビジネスにつなげる支援を行います。

〈 企業の自然関連活動の成果をまとめた「バタフライチェック」〉

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402287153-O2-IekHDe2p
 
 「バタフライチェック」は、中央の赤い箇所が自然関連活動による生物種・生態系の変化を、左側の緑の箇所は中央の生物多様性による恩恵を受けた「生態系サービス」※2への影響を示します。右側の青い箇所はビジネスへの影響(事業/収益貢献・顧客評価・社会的評価・従業員評価・周辺関係者評価)を示し、3つの結果をもとに生物多様性やビジネスに与える影響を統合的に可視化します。スコアアップに向けた改善点や新規の事業機会を抽出し、統合的に分析します。「バタフライチェック」の名称は、生物多様性において重要な花粉媒介者の「チョウ」と、小さな出来事が予想もしなかった大きな出来事につながる事象を表す「バタフライエフェクト」から着想を得ています。

 自然関連活動により、生物多様性の損失を止め自然を回復軌道に乗せるネイチャーポジティブを達成することで、「2030年までに世界で年間最大で約10兆ドル規模のビジネスチャンスと約4億人の雇用を生み出す」※3との試算があります。その一方で、多くの企業が生物多様性に貢献する活動を、自社の事業と結び付けて説明できていないという課題があります。影響が可視化されることで、現在の自然関連活動の改良点に加えて、ブランディング・広報活動や、地域住民や従業員など多様なステークホルダーとの関係強化の機会を見いだすことができます。「バタフライチェック」は、生物多様性に貢献する活動と新しい事業の開発やビジネス成長をつなげることができます。

〈アグリベンチャーの自然関連活動を測定した事例〉
 電通とシンク・ネイチャーは、実証実験としてアグリベンチャーと「バタフライチェック」を2023年
12月に実施しました。結果は下記となります。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402287153-O5-V002r6Bf

 電通は、今後も顧客企業を含むあらゆるステークホルダーとともに多様な施策やビジネスを通じて、グループとして掲げる経営方針である「B2B2S(Business to Business to Society)」、すなわち顧客企業との協業を通じた社会課題の解決に貢献していきます。

 
〈株式会社シンク・ネイチャーについて〉
 生物多様性科学において卓越した研究実績を有し、世界最大規模の自然資本ビッグデータを強みに、生物多様性・生態系関連のソリューションを提供するネイチャー系サイエンティストのスタートアップ企業です。
https://think-nature.jp/

※1 ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を止め自然を回復軌道に乗せた状態のこと
※2 生態系サービスとは、生態系が持つ機能のうち、人間が生きるために必要な水や食料、気候の安定などの自然の恩恵のこと
出典:TEEB報告書普及啓発用パンフレット「価値ある自然」(2010年 環境省)
※3 出典:「ネイチャーポジティブ経済の実現に向けて」(令和5年3月7日 環境省 自然環境局)
※4 予測は、「生物分布や生物多様性分布の推定手法の根拠となる研究書・学術論文:Antoine Guisan 著・ Wilfried Thuiller 著・ Niklaus E. Zimmermann 著、久保田 康裕 監訳『野生生物の生息適地と分布モデリング』共立出版(2020);Kubota Y., Shiono T., Kusumoto B. (2015) Role of climate and geohistorical factors in driving plant richness patterns and endemicity on the east Asian continental islands. Ecography 38: 639-648;Lehtomäki J., Kusumoto B., Shiono T., Tanaka T., Kubota Y., Moilanen A. (2018) Spatial conservation prioritization for the East Asian islands: A balanced representation of multitaxon biogeography in a protected area network. Diversity and Distributions 25: 414-429」にもとづく

以上

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