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9日の中国本土市場概況:上海総合1.9%高で反発、ハイテク関連に買い


週明け9日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比61.57ポイント(1.86%)高の3373.73ポイントと反発した。約2カ月ぶりの高値水準を回復している(上海A株指数は1.86%高の3535.95ポイント)。


投資家のリスク選好スタンスが強まる流れ。米大統領選で野党・民主党のバイデン前副大統領が当選を確実にする中、米中関係の改善が期待された。人民元高もプラス。中国人民銀行(中央銀行)は9日、人民元レートの対米ドル基準値を約2年4カ月ぶりの元高水準に設定した。上海外国為替市場では、先週後半から元高の動きが加速している。資金流入も好材料。中国・香港間の相互取引スキームを通じた前場の売買では、香港経由の本土株売買が大幅な買い越しで推移している。


なお、先週末7日に公表された10月の貿易統計では、輸出が市場予想を上振れる一方、輸入が下振るなどまちまちの内容だった。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。パワーエレクトロニクス用半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)や半導体組立・検査で中国トップの江蘇長電科技(600584/SH)、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)など、ストップ高する銘柄が相次いでいる。ハイテク分野を巡る米中対立が和らぐと期待された。


米政権はこれまでに、通信設備最大手の華為技術(ファーウェイ、未上場)やICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK、688981/SH)など複数の中国ハイテク企業を制裁対象に指定している。上海市場のハイテク企業向け市場「科創板」では、上海科創50(Star50)が3.0%高と急反発。SMIC株の4.8%高など、構成50銘柄のうち46銘柄が上昇した。


港湾や物流、海運、空運など運輸関連株も急伸。上海国際港務集団(600018/SH)が8.2%高、中国外運(サイノトランス:601598/SH)と中遠海運HD(601919/SH)がそろってストップ高、中国国際航空(601111/SH)が4.5%高で取引を終えた。そのほか金融株、素材株、インフラ関連株、医薬品株、消費関連株、不動産株なども買われている。


外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が5.42ポイント(2.19%)高の252.85ポイント、深センB株指数が7.82ポイント(0.82%)高の960.52ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)




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