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10日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で4日ぶり反落、エネルギー関連に売り


10日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比12.36ポイント(0.42%)安の2943.75ポイントと4日ぶりに反落した(上海A株指数は0.42%安の3085.61ポイント)。

中国指標の下振れが重し。朝方公表された5月の物価統計では、企業活動の目安となる生産者物価指数(PPI)が予想(-3.3%)を超える-3.7%を記録した。消費者物価指数(CPI)の上昇率(+2.4%)も予想(+2.7%)を下回っている。景気先行き不安が改めて意識された格好だ。また、上海総合指数はこのところ急ピッチに上昇し、足元では連日で約3カ月ぶりの高値水準を切り上げていたこともあり、戻り待ちの売り圧力も強まっている。

もっとも、大きく売り込む動きはみられない。経済活動の再開が進んでいることに加え、中国の政策に対する期待感が支えとなった。李克強首相は9日の国務院常務会議で、地方財政に2兆人民元(約30兆4400億円)を直接交付することを決定。地方政府による経済対策の財源となる。

業種別では、エネルギー関連の下げが目立つ。中国石油化工(600028/SH)が4.7%安、中海油田服務(601808/SH)が1.6%安、中国神華能源(601088/SH)が1.4%安で引けた。空運株も安い。中国東方航空(600115/SH)が3.4%下落した。航空当局が発表した月次統計では、5月の旅客数が前年同月比で50%超減少したことが判明。業況改善の遅れが懸念されている。このほか不動産株、自動車株、金融株、ハイテク株の一角なども売られた。

半面、医薬品株は高い。康美薬業(600518/SH)が5.2%、上海復星医薬集団(600196/SH)が3.5%、人福医薬集団(600079/SH)が3.2%ずつ上昇した。消費関連株の一角も買われている。

一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が0.54ポイント(0.26%)安の208.73ポイント、深センB株指数が0.31ポイント(0.04%)安の865.17ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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