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12日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で3日続落、医薬セクターに売り


12日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比8.69ポイント(0.33%)安の2656.11ポイントと3日続落した。一時2647.17ポイントまで売られ、15年のチャイナショック後安値(2016年1月27日の2638ポイント)に接近。約2年8カ月ぶりの安値水準を切り下げている。上海A株指数も下落し、9.08ポイント(0.33%)安の2781.50ポイントで取引を終えた。

米中貿易戦争の激化懸念が投資家心理を冷やす流れ。中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象に25%の追加関税を課す)が発動されるとの見方が強まるなか、中国景気の下振れリスクが意識された。自律反発狙いの買いなどでプラス圏に浮上する場面がみられたものの、勢いは続かず、指数は再びマイナスに転じている。

業種別では、医薬関連の下げが目立つ。ジェネリック医薬品メーカー大手の江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が5.1%安、CRO(医薬品開発業務受託)中国最大手の薬明康徳(603259/SH)が3.3%安で引けた。李克強・首相が11日、「食品と医薬の安全性を高めるため、全過程で監督管理を強化する必要がある」と発言したことが嫌気されている。時価総額上位の金融株、食品・飲料株、エネルギー株なども売られた。

人民元安が進行するなか、ドル建て負債が多いとされる空運株もさえない。中国東方航空(600115/SH)が2.3%、中国国際航空(601111/SH)が2.1%、中国南方航空(600029/SH)が1.1%ずつ下落した。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日連続で元安方向に設定。上海外国為替市場では元安が進み、約3週ぶりの水準で推移している。

外貨建てB株の相場も値下がり。上海B株指数が1.42ポイント(0.50%)安の279.96ポイント、深センB株指数が8.95ポイント(0.93%)安の957.12ポイントで終了した。

【亜州IR】



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