<明治安田J1:柏2-1湘南>◇第14節◇16日◇三協F柏
柏レイソルが、エースFW細谷真大(22)の今季初得点で湘南ベルマーレを逆転で下し、5試合ぶりの白星を手にした。柏の逆転勝利は22年8月の京都戦以来、約2年ぶり。
エースの決勝点をアシストしたのは、J2熊本から今季加入したMF島村拓弥(25)だった。この日は後半13分から出場した。1-1の後半44分に湘南FW福田がレッドカードで一発退場。前節に続き数的優位となった。
後半追加タイム、島村は、左からのロングフィードを右サイドで受けると、少し浮いたクロスをゴール前に入れた。ペナルティーエリア内には湘南のDFがたくさんいたが、点で細谷の腹にピタリ。細谷はトラップすると、すぐさま右足でネットを揺らした。
エースを目覚めさせる価値あるアシストに、島村は「ゴロは通らないと思ったので少し浮かして。中に(細谷)真大と(木下)康介君がいたので浮かしました。(得点が)入った瞬間、めちゃくちゃ嬉しかった」。細谷の下へ祝福に行こうとしたが、細谷はゴール裏のサポーターにもみくちゃにされており「そこには入れなかったので少し離れて」と苦笑した。
開幕から無得点が続くエースだが、ロッカールームで落ち込んだり気にしている様子はなかったという。島村は「これから得点が続いていくと思います」と期待を寄せ「おすしでもごちそうしてもらおうかな」とジョークも飛び出した。
島村自身、今季、初のJ1の舞台で3得点3アシスト。独特なドリブルで局面を変える場面も多く、サポーターの心もわしづかみにしている。熊本では昨季2得点7アシストで「得点とアシストで去年を超えられたら」と謙虚だった。【岩田千代巳】