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前場に注目すべき3つのポイント~ファナック株の売り一巡後の底堅さを見極め


25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ファナック株の売り一巡後の底堅さを見極め
■前場の注目材料:ファナック、今期営業利益54%減見通し、コンセンサスを大きく下回る
■日立、米ロボSI社買収、北米で工場自動化展開、1582億円


■ファナック株の売り一巡後の底堅さを見極め

25日の日本株市場は、日米決算を手掛かりとしたこう着感の強い相場展開になりそうだ。24日の米国市場ではNYダウが59ドル安となった。ノースロップ・グラマンやキャタピラーの決算が嫌気される格好となったが、取引終了後に決算を発表したフェイスブックが時間外で上昇しており、安心感につながりそうである。

国内ではファナック<6954>がコンセンサスを大きく下回る見通しを発表しており、これが日経平均の重石となる可能性があるが、自社株買いを発表していることもあり、これがどの程度需給面での下支えとなるかが注目されるところであろう。売り一巡後の底堅さが意識されてくるようだと、日経平均も5日線レベルでの推移が続きそうである。

昨日の日経平均は4営業日ぶりに反落となったが、強含みの動きを見せていた日本電産<6594>が一時下げに転じていたほか、決算を控えていたファナックが下げに転じており、本格化する決算を前に積極的なポジションは取りづらいといったところであろう。とは言え、機関投資家は動きづらいものの、個人主体の売買については短期的とは言え、決算を評価した物色が目立っている。

また、積極的なポジションは取りづらい需給状況の中、先回り的な動きも限られていたこともあり、良好な決算に対してはギャップ・アップで始まった後も、高値圏での底堅い値動きをみせている。そのため、全体としてはこう着感の強い相場展開が続いているとはいえ、需給状況は悪くないであろう。主力大型株の決算は手掛けづらいだろうが、中小型株については決算評価の流れが強まりやすそうである。

本日はIPOが2社あるほか、前日に寄り付かなかった1社を含めた、直近IPO銘柄などの動向が注目される。また、大引けでTOPIXのリバランス需給が発生するが、買い需要ではソフトバンク<9434>、信和<3447>、クニミネ工業<5388>、ワッツ<2735>など。一方で、売り需要では任天堂<7974>、シーアールイー<3458>、ランビジネス<8944>となる。

その他、米市場の「FANG」が再び勢力を増していると報じられている。大手資産運用会社は「FANG」銘柄(フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグルの親会社アルファベット)などハイテク株に再び買いを入れ始めたと伝えている。和製版FANGとなる「SUNRISE」株への見直しも意識されそうだ。


■ファナック、今期営業利益54%減見通し、コンセンサスを大きく下回る

ファナック<6954>は2020年3月期の営業利益見通しを前期比54%減の757億円と発表。コンセンサス(1280億円程度)を大きく下回る。米中摩擦で工場の自動化投資が停滞し、工作機械に使う数値制御(NC)装置の販売が減る。ただし、300万株の自社株買い(発行済み株式数の1.55%)を決議しており、これが需給面での下支えとなりそうだ。


■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(22220、大阪比+50)
・SOX指数は上昇(1589.02、+14.97)
・1ドル112円10-20銭
・米長期金利は低下
・米中貿易戦争終結への期待感
・日銀のETF購入

・三菱自<7211>中国エンジン縮小、合弁見直し、電動化対応
・日立<6501>米ロボSI社買収、北米で工場自動化展開、1582億円
・大阪ガス<9532>山口・宇部の石炭火力、事業撤退
・イチネンHD<9619>物流倉庫2倍、栃木と大阪、資材ネット通販拡大
・キリンHD<2503>乳酸菌原料の製造拠点新設、ヘルスサイエンス事業強化


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)
・日銀が「経済・物価情勢の展望」発表

<海外>
・特になし



<SF>

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