ハマス、イスラエルとの休戦案に前向きか 近くエジプトと協議

　イスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏は30日、イスラエルが米国や仲介国のカタール、エジプトと協議した休戦案を受け取ったことを明らかにし、前向きに検討する考えを示唆した。ハニヤ氏は近くカイロを訪問し、エジプト政府と休戦案について協議するという。

　ハマスは昨年10月7日にイスラエルに越境攻撃を仕掛け、多数の人質をパレスチナ自治区ガザ地区に拉致しており、現在も100人以上を拘束している。ロイター通信は30日、ハマス幹部の話として、休戦案は第1段階で民間人、第2段階で兵士の人質を解放し、最後にハマスが保管している兵士の遺体をイスラエルに引き渡す内容だと報じた。イスラエル側も拘束しているパレスチナ人を解放するが、その人数は決まっていないという。

　一方、ハニヤ氏は交渉を妥結するためには、イスラエルがガザでの攻撃を停止し、軍をガザから撤退させることが必要だと述べた。イスラエルのネタニヤフ首相は30日、ハマスを打倒するまで軍を撤退しないことを改めて表明しており、双方の要求には依然として隔たりがある。【エルサレム三木幸治】