将棋・王将戦 佐々木勇気八段が初のリーグ入り

　将棋の第73期ALSOK杯王将戦（毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催）2次予選で25日、稲葉陽八段（35）と佐々木勇気八段（29）の決勝が大阪市の関西将棋会館で指された。佐々木八段が154手で勝ち、初の王将戦リーグ入りを決めた。

　佐々木八段は対局後、「角換わりの研究勝負になり、考えたことのある形だったが、ずっと難しい形勢だった。最終盤は負けかと思っていた。簡単な局面でなかったのが幸いだった」と振り返り、初のリーグに向けて「いつもリーグ入りされた方たちを見ていてうらやましかった。相手は強敵ばかりだが、楽しみができたことを自分のモチベーションにしたい」と意気込みを語った。

　藤井聡太王将（21）への挑戦権を争う総当たりのリーグには、前期挑戦者の羽生善治九段（52）、豊島将之九段（33）、永瀬拓矢王座（30）、近藤誠也七段（27）の前期リーグの上位4人に加え、予選を勝ち上がった菅井竜也八段（31）が参加を決めている。残る2次予選決勝は、渡辺明九段（39）と横山泰明七段（42）の対局が30日にあり、今期リーグ参加者7人が出そろう。【最上聡】