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「バイバイ」 保護され成長のコウノトリ3羽旅立つ 兵庫・養父


 兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(豊岡市)と養父市は21日、養父市八鹿町上小田で、近くの人工巣塔、伊佐巣塔でふ化したコウノトリ3羽が飛べるまでに成長したとして野外へ放った。雌親が事故で死んだため3羽は保護され、別のペアが親代わりになり育てていた。巣塔を見守ってきた市立伊佐小学校の児童も旅立ちを見送った。

 郷公園と市によると、雌親は5月14日、近くのJR山陰線の電車とぶつかった。巣塔の3羽は4月15日にふ化した雄。雌親は事故当時、ヒナ3羽の餌を探していたらしい。雄親だけでは3羽分の毎日約3キロの餌運びと、他のコウノトリからの防御の両方をこなすのは難しく、同市の要請を受けた郷公園が5月22日に保護。郷公園で飼育中のペアが育てた。

 3羽がケージから飛び立つ度に、夏休みに入ったばかりの近所の伊佐小児童は「バイバイ」「元気でね」と声をかけていた。伊佐小では事故の翌5月15日、雌親が死んだことが児童に伝えられた。4年の西岡笑子(にこ)さんは「すごく驚いた。ヒナたちはどうなるのだろうと思ったけど、こうやって育っていくコウノトリもいると分かった」と話した。ケージのそばで見た様子は「空を飛んでいる時に見るだけだったので、近くで見て大きくてびっくりした。元気いっぱい飛び回って、時々戻ってきてほしい」と願った。

 親鳥が1羽になりヒナを保護するケースは他にもあり、豊岡市日高町では鳥よけの細いひも(防鳥テグス)で雌親がけがをしたため別のペアがヒナを育てて、7月に解放した。京都府綾部市でもあった。

 主任飼育員の船越稔さん(59)は「コウノトリの数が増えているので事故も増える。できるだけ事故のない環境になるように郷公園としても呼び掛けをしたい」と話した。

 全国で2023年度シーズンは90羽ほどの巣立ちが見込まれる。野生のコウノトリは6月末現在、333羽という。【浜本年弘】

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