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G7サミットは「反ロシア、反中国のレトリック」 ロシアが批判


 ロシア外務省は21日、報道機関向けの声明を発表し、広島で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)について「反ロシア、反中国のレトリックに満ちていた」と批判した。ロシアと中国は共闘姿勢をにじませている。声明では「グローバルサウス」(新興国・途上国)との関係強化を巡っても、G7が「非西側諸国を自分たちの側に引き込むだけでなく、ロシアや中国との関係拡大を妨げようともしている」とし、対抗意識を鮮明にした。

 中露両政府はサミット開催中の19日、ミシュスチン露首相が23~24日に北京を訪れ、中国の習近平国家主席と会談すると発表。ラブロフ露外相は20日に「露中を二重に封じ込める狙いだ」とサミットを批判していた。

 サミットでロシアと戦闘を続けるウクライナへの支援継続が表明されたことにも、ロシアは反発している。声明では「G7は実質的にロシアとの全面的な対決を繰り返し表明した」と指摘。ロシア産原油の上限価格を設定したG7の制裁が世界経済を混乱させているとも非難した。

 近年のロシアは西側諸国を批判する際、これらの国々が過去の植民地支配で非西側諸国を搾取した歴史を頻繁に取り上げている。グローバルサウスとの「共闘関係」を築こうとする狙いがある模様だ。

 今回の声明でも、G7を「自国の繁栄のために他者の所有物を搾取、収奪してきた略奪者であり、植民地大国だった」と指弾。こうした点を踏まえ、G7が「アジア太平洋地域、南アジア、中東、アフリカ、中南米などの開発国の利益をくみ取れない」と訴えている。

 サミットが被爆地の広島で開催されたことにも、ロシアは鋭く反発する。今回の声明は、アジア太平洋地域の国々に侵攻した日本と、日本に原爆を投下した米国が、それぞれの歴史について「責任を認めることをかたくなに拒んでいる」と主張。広島開催を「皮相的で冒とく的な選択」と表現した。そのうえで、核兵器が使われるような脅威は「モスクワではなく、ワシントン(米国)やロンドン(英国)、他の西側諸国から生じている」との考えを強調している。【モスクワ大前仁】

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