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3万人超の子供が「過激化リスク」 米軍幹部、IS戦闘員家族収容で


 米軍で中東やアフガニスタンを担当する中央軍のクリラ司令官は16日、上院軍事委員会の公聴会に出席し、過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員の家族を収容しているシリアの避難民キャンプで「3万人以上の子供たちが過激化するリスクにさらされている」と警鐘を鳴らした。クリラ氏は「軍事的な解決策はない。出身国への送還、社会への再統合などを進めるしかない」と対応を訴えた。

 クリラ氏の公聴会での証言や提出書面によると、シリア北東部でISの戦闘員の家族らを収容している2カ所の避難民キャンプには、計3万1000人以上の子供が暮らしている。しかし、生活環境は「有意義な教育施設はほとんどなく、外部へのアクセスは禁止され、お湯もめったに使えない」(クリラ氏)状況だという。避難民らは親ISと反ISに二分され、クリラ氏は「子供たちはイデオロギー争いの犠牲者になるリスクがある。ISの指導者たちは子供たちの心を捉えたがっている」と懸念を示した。

 また、拘束下にあるISの戦闘員に関しても「シリアで約1万人、イラクで約2万人の戦闘員が収容所にいる。イラク政府は収容を続けるのに十分なインフラを提供しているが、シリアでは(少数民族クルド人主体の民兵組織)シリア民主軍に頼っており、2022年1月には戦闘員らが集団脱走を図って双方で420人以上が死亡する事件も起きた」と指摘。シリア民主軍側が収容者を「時限爆弾」と形容したことを紹介し、「施設の安全確保のためにシリア民主軍を支援し、同時にIS戦闘員らを出身国に送還する必要がある」と訴えた。

 一方、クリラ氏は、アフガンを拠点とするIS系の「ISホラサン州」(IS-K)が「勢力を増している」と指摘。「6カ月以内に欧州やアジアなどの外国で、米国や西側の関連施設を攻撃できるようになる」との見方を示した。【ワシントン秋山信一】

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