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広域強盗の指示役「ルフィ」特定へ 秘匿性高いアプリ解析がカギ


 東京都狛江市の住宅で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件は19日、発生から1カ月となる。今も解決に至らないが、実行役は秘匿性の高いスマートフォンの通信アプリ「テレグラム」を通じて指示役からメッセージを受け、事件を起こした可能性が高いとみられている。全国で相次ぐ一連の広域強盗事件でも「ルフィ」や「キム」などと名乗る人物はスマホで指示を出していた。いずれもテレグラムが使われており、実態解明にはスマホの解析がカギを握る。

 「明日案件があります。狛江2時です」「老人とか関係なく殴れるか」

 狛江市の事件で容疑者らが乗っていたとみられるレンタカー内に残されていたスマホには、「キム・ヨンジュン」と名乗る人物からこんなメッセージが送信されていた。事件を巡るやりとりとみられ、他にも「手袋と目出し帽を用意しろ」という文言や、大塩さんの自宅住所の記載もあった。

 こうした指示役と実行役のやりとりはすべてテレグラムで行われていた。テレグラムの公式ホームページなどによると、このアプリはロシアで開発され2013年にサービスを開始。世界中で月間7億人超が利用しているという。チャットや通話ができ、シークレット機能を使えば設定した時間が過ぎるとメッセージが自動消去される仕組みだ。

 消去されたメッセージの復元は難しいとされ、近年は特殊詐欺など犯罪に悪用されるケースも目立つ。ただ、捜査関係者によると、消去されたメッセージの復元に成功したケースもあり、復元の可否や復元範囲はスマホの機種や端末の状態によって異なるという。

 一連の強盗事件で実行役としてすでに逮捕されている容疑者の一部は、「ルフィ」や「キム」と名乗る人物から指示を受けていたことが確認されている。発信元がフィリピンだったことなどから、フィリピン拠点の特殊詐欺事件に関与したとして今月上旬に強制送還され、警視庁に窃盗容疑で逮捕された渡辺優樹容疑者(38)ら4人が関わった疑いも浮上している。

 警視庁は狛江事件の実行役の特定を進めるとともに、フィリピン当局から引き渡されたスマホやタブレット端末計15台の解析を進め、実態解明を急ぐ。捜査幹部は「誰がどの端末を使用し、指示を出していたのかを特定する必要もある。簡単ではないが慎重に進めていく」と話している。【鈴木拓也、木原真希、岩崎歩、林田奈々、遠藤龍】

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