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習氏3期目、いきなり試練=ゼロコロナで抗議広がる―公然と体制批判も・中国


 【北京時事】中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大するにつれ、厳格な「ゼロコロナ」政策への抗議活動が全国各地に急速に広がっている。体制批判のスローガンも公然と叫ばれ、警察当局が大勢を拘束しているもようだ。共産党総書記として先月に異例の3期目入りを果たした習近平国家主席は、自らの肝煎り対策を緩めれば感染激増を招くジレンマを抱え、早くも試練に直面している。  ◇領袖は不要  「封鎖は要らない、自由が欲しい」「領袖(りょうしゅう)は要らない、投票用紙が欲しい」。27日夜、日本大使館などがある北京市中心部の亮馬橋エリアで、100人以上が集まりスローガンを叫びながら道路を練り歩いた。言論の自由が抑圧された中国の、特に政治的に敏感な首都で体制批判が表面化するのは異例。「領袖」とは3期目で権威付けが進む習氏を暗に意味する。  これらのスローガンは、習氏続投を決した共産党大会開幕前の10月13日、北京市内の高架橋に掲げられた横断幕が由来だ。掲げた男性はその場で当局に拘束され、不都合な内容が即座に削除される中国のインターネット上で内容を読むことはできない。しかし規制を回避するアプリを使い、ツイッターなどで西側の言論空間に触れる中国人は若者を中心に一定数いる。  長引く2020年1月からのコロナ禍で住居や職場の封鎖が相次ぎ、多くの国民は暮らしに大きな影響が出ている。抗議行動の発端の一つは、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で10人が死亡した今月24日のアパート火災。封鎖措置が消火を遅らせたとみる大衆の怒りが政権に向かっている。  ◇手には白紙  中国では体制批判を文字にして掲げれば証拠と共に拘束される。北京の名門清華大では27日、学生ら数百人がウルムチの火災犠牲者への追悼を目的に集まり、抗議の意思を示す「白紙」を掲げた。学生の外出を基本的に規制するコロナ対策への不満も噴出した形だ。  都市封鎖を経験した上海市では、中心部の通り「ウルムチ中路」で抗議デモが起き、共産党や習氏を名指しして退陣を要求。四川省成都市でも大規模なデモ行進が発生した。ツイッターに出回る映像では、いずれの現場も「白紙」を掲げる人の姿が目立った。大量に動員された警官隊がデモ参加者を拘束する映像も拡散している。  中国で27日に確認された新型コロナの感染者は初めて4万人を超えた。習政権は100万人以上が死亡した米国と比較し、コロナ対策を体制の優位性を示す宣伝材料にしてきたが、中国で対策を緩めれば150万人以上が死亡するという試算もある。「ゼロコロナ」政策は、継続も緩和も体制の動揺につながる可能性をはらんでいる。 【時事通信社】 〔写真説明〕27日、北京市内の名門・清華大で、抗議のため集まった学生(目撃者提供・時事) 〔写真説明〕27日、北京市内の名門・清華大で、抗議の意思を示す白紙を掲げる学生(目撃者提供・時事)
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