党高官、習氏に相次ぎ忠誠＝毛沢東と同じ呼称も―中国

　【北京時事】中国で開会中の共産党大会で、３期目入りが確実視される習近平総書記（国家主席）に対し、党高官が相次いで忠誠を誓っている。１８日付の党機関紙・人民日報によると、習氏を除く最高指導部メンバー全員が習氏の権威を高めるスローガン「二つの確立」に言及し、業績を称賛した。 　「二つの確立」は、習氏への忠誠を誓う表現として最近特に多用されている。党大会で改正される党規約に明記される見通しだ。 　最高指導部を構成する７人の政治局常務委員は１７日に各地の代表団の会議に出席。習氏を除く６人はいずれも「二つの確立の決定的意義を深く理解しなければならない」と述べた。党序列３位の栗戦書氏と同６位の趙楽際氏は習氏を「かじ取り」と表現。「偉大なかじ取り」と呼ばれた毛沢東を想起させる言い回しで習氏をたたえた。 　最高指導部に次ぐ政治局員も大半が「二つの確立」に触れ、競うように忠誠の言葉を語った。習氏の腹心、蔡奇・北京市党委書記は「心から敬愛する人民の領袖（りょうしゅう）」と述べ、毛に使われた「領袖」という呼称で習氏を持ち上げた。習氏と距離があるとされる胡春華副首相も「二つの確立を長期にわたって断固守る」と強調し、長期政権への賛同を示唆した。　【時事通信社】 〔写真説明〕中国共産党歴史展覧館に掲げられた習近平総書記（国家主席）の肖像＝２０２１年１１月、北京（ＥＰＡ時事）