元会社顧問に懲役２年求刑＝公庫融資違法仲介で検察側―東京地裁

　日本政策金融公庫の違法仲介事件で、公明党の遠山清彦元衆院議員（５２）＝有罪確定＝と共に貸金業法違反罪に問われた太陽光発電関連会社元顧問、牧厚被告（７４）の第２回公判が２７日、東京地裁（安永健次裁判長）であった。検察側は「国会議員の影響力や公庫制度を悪用し、利得をむさぼった」として懲役２年、罰金２００万円を求刑した。判決は６月１０日。　 　検察側は論告で、牧被告が政治ブローカーとして遠山元議員と知り合ったとし、「１００万円単位の現金を繰り返し供与するなど支援する一方、顧問先への便宜を図らせるなど持ちつ持たれつの関係を築いた」と指摘。融資額の３～５％の手数料を徴収し、２６００万円余りを得ていて「悪質だ」と非難した。 　弁護側は「求刑の罰金が遠山さんの２倍で、不当だ」などと述べて寛大な判決を求め、結審した。 　起訴状によると、牧被告は遠山元議員と共謀し、２０２０年４月～２１年１月の２９回にわたり、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した企業などに公庫融資を違法に仲介したとされる。（了）【時事通信社】