東北新幹線、全線で運転再開＝２９日ぶりに東京と仙台直通

　福島沖を震源とする地震の影響で運休となっていた東北新幹線の福島―仙台間が１４日、運転を再開する。東京と仙台以北との直通運転は３月１６日の地震発生から２９日ぶり。 　ＪＲ東日本によると、当面は安全性確保のため、郡山―一ノ関間で時速１１０～１６０キロ程度と通常時より速度を落として運行する。 　本数は通常ダイヤの８～９割で、所要時間は東京―仙台間で約３０分、東京―盛岡間で約１時間長くなる。 　地震では、やまびこ２２３号（乗客乗員８０人、１７両編成）が福島―白石蔵王間で脱線。このほか、電柱や高架橋の損傷やレールのゆがみなど約１０００カ所の被害が出た。 　同社は復旧が進んだ区間から段階的に運転を再開。余震が少なかったことなどから、当初の予定より全面開通の時期を早めたが、通常ダイヤに戻るのは５月の大型連休後になるという。 　２２３号は１７両中１６両が脱線。脱線幅は最大約１メートルで、１３日までに乗客６人から打撲などのけがをしたと同社に申告があった。 　脱線車両は７日までに新幹線総合車両センター（宮城県利府町）に移送した。運輸安全委員会が脱線原因を調べており、同社も対策が十分だったか検証する方針を示している。（了） 【時事通信社】