元郵便局課長を逮捕＝２億９０００万円相当詐取か―警視庁

　書き損じのはがきを切手に交換できる仕組みを使って１３００万円相当を詐取したとして、警視庁捜査２課は２３日、詐欺容疑で、立川郵便局（東京都立川市）の元郵便総括課長大森秀之容疑者（５６）＝埼玉県所沢市上新井、懲戒解雇＝を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。 　日本郵便は１月、同容疑者について、２０１６年４月～２１年９月、切手など約２億９０００万円相当を詐取した可能性があると発表していた。 　逮捕容疑は２１年８月、切手に交換するため、多摩市の印刷会社が持ち込んだ書き損じはがきの枚数を２０万枚水増しして申告。払い出された５００円切手約２万５０００枚（１３００万円相当）を着服した疑い。　 　同課によると、切手は港区のチケットショップで換金されていた。同容疑者は「株式投資に充てた」などと供述しているという。 　日本郵便によると、書き損じはがきは複数の担当者が枚数を確認する規定だが、実際は大森容疑者が１人で対応。社内調査で発覚し、今月１６日に刑事告訴していた。 　樋口良行・日本郵便東京支社長の話　信頼を損ない深くおわびする。再発防止に全力で取り組む。（了）【時事通信社】