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「QR泥棒」が横行!? 中国のスマホ決済は、本当に安全なのか?




■AlipayとWeChat Payの二強状態



 



前回、中国のイミテーションについて書きましたが、今回は中国のイノベーションに焦点を当ててみます。



 



中国のイノベーションの分野で特に先行しているのが、携帯電話を使うモバイル決済です。人口当たりの中国でのモバイル決済の利用率はなんと98%。そのほとんどは、QRコードによるスマホ決済です。2017年四半期のデータによれば、スマホ決済のシェアはアリババの支付宝(Alipay)が54%、テンセントの微信支付(WeChat Pay)が38%と、二強状態になっています。ほとんどの店舗でこの二強が使えることも、ユーザーにとっては大きなメリットです。中国での決済の6割程度がスマホ決済になっていると推測されています。



 



対する日本は、2017年の日本銀行の調査では、日本での人口当たりのモバイル決済の利用率は6%程度となっています。多くは非接触ICによるモバイル決済で、今年に入ってからの、PayPay、Lineペイ、Origamiなどの攻勢で利用率はまだまだ上がっていくと考えられますが、QRコードによるスマホ決済はまだまだ序盤という感じです。



 



 



■WeChat Payなら使う方法がある



 



「中国でのスマホ決済は安全なのか?」という質問を受けたので、自らの体験も重ねて調べてみました。中国でスマホ決済をする場合、比較的容易なのは、WeChat Payの方です。Alipayは中国の銀行口座が必須となりますが、WeChat Payの場合、完全ではありませんが使う方法があります。また、中国の人とコミュニケーションをする場合、LINEもFacebook Messengerもネット検閲システムGreat Firewallに阻まれて使えないので、WeChat Payが基本的な手段となります。



 



(手順)




  1. WeChat Payアプリをダウンロードする

  2. アプリを開いて、自分の携帯番号を使って登録をする

  3. セキュリティー証明のための確認コードをSMSで受け取る

  4. 声紋登録をする

  5. プロフィールを完成させる

  6. 右上の「+」から「マネー」を選択(または、WeChat Payユーザーから1元でもいいので送金してもらう)

  7. 「お金を受け取る」を選択し、「添加銀行卡」から日本のクレジットカードを登録する(時期やカードによっては登録できないとの情報もある)

  8. 請求書の住所などを記入する

  9. 6桁の支払パスワードを設定する

  10. パスワードの確認を2回すると自分の受け取り口座のQRコードが現れ、終了



 



※一部中国語が混じりますが、ほとんど日本語で表示されます



※対応や手順は継続的に変化しているようなので、登録したい場合は、最新の情報を探すことをお勧めします。



 



セキュリティーに関しては、かなり配慮しているみたいです。ただ、登録に使った日本のクレジットカードからはチャージはできません。Alipayと同じく、中国の銀行口座が必要です。



 



でも、裏技が二つあります。一つは、WeChat Payユーザーに現金を渡して送金してもらう方法で、もう一つは空港などにあるポケットチェンジという緑色のマシンを使って、WeChat Payに現金をチャージする方法です。僕の場合、現金と交換に中国の方から送金してもらいました。また、ポケットチェンジは羽田空港などの日本の空港にもあり、これを使ってWeChat Payへチャージすることもできます。



 



 



■偽QRコードを使ったQR泥棒が横行



 



QRコード決済には2種類あります。一つは自分が提示するQRコードを店側がスキャンして支払う「動的コード」で、この場合、自分のQRコードはリアルタイムで生成されます。コンビニなど比較的規模がある店の場合はこちらです。もう一つは、店側が提示するQRコードを自分でスキャンして支払う「静的コード」です。自分で支払額を入力するもので、スキャナーを持たない小さな店舗、露店や無人販売などに多いです。



 



スマホ決済は、指紋認証や顔認証などの生体認証でスマホをロックをしておけば、電子決済の中でも比較的安全性が高いとされています。中国でのスマホ決済の問題を調べてみると、その多くは静的コードを使った際のQR泥棒やQRコード詐欺とされる被害です。



 



その手口は、本物の上に偽のQRコードを貼って、店に対する支払いが犯人の口座に入ってしまうというもの。より手の込んだケースでは、QRコードに細工してスマホをハッキングした事例も。駐車違反のキップや自転車のシェアリングサービスのQRコードなどもターゲットになります。こうした問題もあり、静的コードには2018年4月から1日500元(約8200円)の上限が設けられました。



 



現金は紛失する可能性もありますし、カードもスキミングやフィッシングなど不正使用のリスクがありますから、あながちQRコード決済が危険であるとは言えません。とはいえ、静的コードで支払う場合は、表示される情報などをよく確認する必要があります。


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