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今年グラビア界で注目だったのは!? DVDメーカー座談会


グラビアアイドルDVDの製作・発売・販売会社のプロフェッショナルによる、最もショップに貢献したアイドルを選ぶアワード「グラビア・オブ・ザ・イヤー」。売上、本人によるアピール、ファンサービス、話題性、情報発信などの活動を総合的に判断し、各賞を決定する。

今年も、その選考をすべく、グラビア・オブ・ザ・イヤー実行委員会が動き出したものの、蓋を開けてみれば、今回は突出したグラビアアイドル、もしくは選考委員全員が推せる該当者が存在しないことが判明。このような状況で、無理やりグランプリや各賞を決めてもグラビアファンは納得しないのでないか、ということで、グラビア・オブ・ザ・イヤー史上初めてのこととなったが、グランプリ及び各賞は選考せず、今年1年を総括する“座談会”へと変更となった。また、今回、制作会社のA氏にも参加いただいた。

<選考委員>(メーカー五十音順)
五島信幸氏/エスデジタル
今野大輔氏/スパイスビジュアル
伊藤昇氏/竹書房
A氏/制作会社

――残念なことですが、今回は選考するのではなく、各メーカー様それぞれの視点から今年1年を振り返ってのグラビアアイドルの動向やトピックについてうかがいます。

今野(スパイスビジュアル):毎年、売れるのは中島史恵。次で55歳になりますが人気は変わらない。大葉めもは、来年以降もグラビア活動を続けるのであれば何か賞をあげてもいいかな。去年グランプリだった風吹ケイは、今年はリリース本数が少なかったが売れ方としてはトップ3に入る。新作が出ると旧作も動くので、新作のみの売上だけで判断するのは難しいが、チェキもダントツに出た。そのほかではベテラン勢が安定している。柳瀬さき桐山瑠衣など。これから予定している花井美理にも期待したい。新人で目立ったのは波崎天結。長身でスタイルが良く、清純そうなルックスでシンプルに可愛い。

▲中島史恵

▲波崎天結

五島(エスデジタル):波崎さんは新人らしからぬところがある。勢いがあり、新人賞か何か賞をあげてもいいくらい。撮影会の写真がバズッた。

伊藤(竹書房):ベテラン勢が頑張っているという話があったが、全体的に数字が厳しくなってきている中で、ベテラン勢の数字が落ちていないので相対的に目立つようになっている。

今野:チェキ付きが売れる子は、トータルとしても実績が良い。チェキの出方が試金石になる。

五島:弊社の今年の動向をまとめると、グラビア事務所ではないところからキャスティングすることもトライしてみた。たとえば東宝芸能の栗原沙也加。本人もやる気があり、所属しているボーカルユニットの宣伝にもなればと出演した。『ウルトラマンデッカー』のヒロイン・キリノ イチカ役の村山優香は、写真集の密着映像としてプライベート感を出す作風で、水着がマストというわけではないウルトラマンのファンを意識した。リリースイベントでも盛り上がり、お客の大半はウルトラマンのファンだった。初動で一気にいかなくても徐々に売れることを期待したい。「グラビアをやりましょう」ということで納得してもらっているので水着姿もしっかり。ただ、王道路線であるため、熱烈なグラビアファンには物足りないと思うが、テレビに出ていることは影響力があるので、最終的には数字が伸びるのではないか。グラビアだと、篠見星奈要あい真田まことが強かった。真田さんは、『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京)の影響が大きい。放送後にドカンと動く。熊田曜子は固く売れていく。今年のグラビア界は大きな動きは見られなかったなか、王道系が順当だった印象。

▲栗原沙也加

▲村山優香

伊藤:今年は厳しい1年だった。そんななか、期待以上に大きく売れたグラビアアイドルは斎藤恭代。イベントも盛況だった。弊社で一番売れたアイドルだといえる。リリースしたばかりの桜井木穂も売れそう。ファーストが弊社で、その時も好調だった。ベテラン勢は決まった数が出ていく。緒方咲も取り上げておきたい。写真集と一緒にリリースした映像が良かった。緒方さんはいきつくところ(演出)までやっているので、これ以上どうなるんだろうという感じ(笑)。

▲斎藤恭代

▲桜井木穂

A氏:制作会社の立場でコメントすると、今年コンスタントに動いたのは猫宮あすか瀬戸真凜はアイドルユニットのメンバーで「1枚だけ」という約束でリリースした。「1枚だけ」というのは本人にとってメモリアルの意味合いがある。秦瑞穂は、リリースを希望するメーカーと本人と相談しながらリリースする。4年半前が最後になっていて、今度デビュー20周年になる花井美理はイーネット・フロンティアさんでリリース後、イベントを含み相当動いたため、他メーカーさんからも引き合いをいただいている。ただ、4年半前にリリースした時に苦戦したので、“再始動”した時、メーカーさんの反応は渋かった。そういうレッテルを貼られると辛い。来年は面白い動きができたらいいな、と思っている子は何人かいる。あと、日向端しおん宇美野ちの木南美々乙陽葵などにも注目したい。

▲猫宮あすか

▲瀬戸真凜

五島:面接で「いい子だな」と思っても、実際にリリースすると思ったほど売れない場合もあり難しい。

A氏:メーカーさんが「売れないのでは」と感じたアイドルが跳ねることもあるし、売れるだろうと予想したアイドルが期待外れだったこともある。

五島:名前かどうかすぐには判断が難しいひらがな表記であったり有名キャラ名と同様なアイドルは名前でネット検索したときにストレートに引っ掛かりにくい。名前は大事。あと、メーカーの「色」が売上に左右される場合がある。キャスティングされたアイドルのイメージがメーカーの「色」と乖離していると、売上が伸びていかない。グラビアファンはメーカーに対してそれなりのイメージ(観念)を持っているようだ。ところで、男性イメージをリリースするケースもあるが男性は難しい。女性の気持ちにならないと動かない。それにどの男性タレントが人気があるのかを把握しづらい。

伊藤:2.5次元俳優として人気があってもテレビにあまり出演しないので、どこまで一般受けするのか。

A氏:舞台は長期間拘束されるので動けない。なお、気になるタレントとして白壁爽子を上げたい。業界的にこういう子が売れていくのが望ましい。

(みなさんから白壁さんの情報が飛び交う)

五島:去年、各賞を獲得したグラビアアイドルの中で、順調にイメージをリリースしているのは、(ネクスト・ブレイク賞だった)木更かのん、(新人賞だった)篠見星奈、(ベストパフォーマンス賞だった)林田百加くらい。また、今年はこれぞというインパクトがあったアイドルがすぐに浮かんでこない。

(モニターでAmazonの女性アイドル・ベストセラーを見ながら…)

伊藤:Amazonのベストセラーは、閲覧数が多いと上位に上がってくることがある。なにかあると注目されて閲覧されるので、ベストセラー上位に表示され、売れているように見えたりする。

――いろいろなアイドルのお名前やトピックがあがりましたが、実際にコメントがありましたように、「これぞ」という逸材が出てこなかった、というのが今年の特徴だったのかもしれません。来年は、グランプリ及び各賞を選考できるように、アイドル本人の努力と共にみなさんからもお力添えをお願いいたします。

主催:グラビア・オブ・ザ・イヤー実行委員会
協力:ガジェット通信

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