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今年のセンター試験にて、ネットでも物議をかもした問題が出題されました。ムーミンに関する問題で、ムーミンと関連性の深い地を選択させるという問題です。答えは「フィンランド」で、アニメや原作を知っている人であれば容易に解けます。しかしそもそも今の若い世代はムーミンを知らないので不適切な問題ではないかということでした。

ー問題の内容

問題としては、フィンランドに関する「アニメーション」と「言語」を結びつけるというものです。アニメーションには「ムーミン」「バイキングビッケ」、言語にはそれぞれの言葉がかかれており、ムーミンを知るものであれば容易に解ける問題です。

しかし、ムーミンを知らない若者にとってはムーミンそのものの意味が分からず「理不尽ではないか」という声が続出していたのです。

次第には問題やり直し論まで吹き出しているのですが、はたして若者の主張は正しいのか、せっかくなので元教師であり、秒刊サンデーのライター「わらびもち」氏に今回の意見をきいてみました。


ー元教師の意見:その1「画像から判断は難しい」

今回の問題の場合、大学入試センターでは、ムーミンの画像から、「低平で森林と湖沼が広がるフィンランド」を類推できると回答しています。また、ビッケの画像や「バイキング」の表記から「海が結氷せず、海上活動が盛んだったノルウェーやスウェーデンを含むスカンディナビア半島の沿岸や周辺海域」が類推されると回答しています。
確かに、受験生ならばそのくらいのことは判断できるだろうと思います。しかしながら、この画像の大きさからそれを判断できるかと言われると少々厳しいのではないかと思います。

ー元教師の意見:その2「悪問でもない」

次に、国がわかったとして、どのようにAまたはBとつなげるのかということになります。これも、教科書に描かれているようです。大学入試センターで言っている「語族」というものです。勉強不足な私は、「簿族」という言葉を初めて知りました。
ああ、スウェーデン語とノルウェー語がフィンランド語と比べ似てることと、バイキング→ノルウェー、ムーミン→フィンランドが連想できればわかるのか
そもそもフィンランド語とハンガリー語は他のヨーロッパ系の言語と系統的に異なるという地理Bの教科書に書いてあることを問うているだけなので悪問でもなんでもないと思うのですが

ー元教師の意見:その3「ムーミンではないものにすればよかった」

しかし、受験生がすごいかすごくないかを考える前に、この問題の妥当性について考えなければならないのではないでしょうか。
ムーミンの舞台がムーミン谷という架空の場所でしかないのならば、それをフィンランドと想定して問題を作ってはいけない。「ムーミンの舞台がはっきりしていなくても、画像から判断できる」と言っている大学入試センターの言い分はかなり苦しいと思います。
大学入試センターでは、キャラクターに関する知識は必要ないと話していますが、それならば、今回とは異なる画像を使えばよかったのではないかと思います。
ということで問題の不適切さよりも「ムーミンではないもの」にすればよかったのではないかという見解です。


ー公式見解はムーミン谷の場所は不明


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実はこれを受け公式が以下のような見解です

ムーミン谷はフィンランドを含むどこか実在の場所にあるものではなく、現実とは別のファンタジーの世界であるとしています。
客観的な事実として、その舞台がフィンランドと設定されているのかどうかは、第三者の検証に委ねたいと思います。

とやや不明確な見解を示しております。

http://line.love-moomin.jp/20180116/moomin_official01.html


これを踏まえるとアニメーションを使った問題を試験に利用するのは今後大いに消極的になるのかもしれません。

例えば、ドラゴンボールで悟空が育った国は?と聞かれ、西遊記がモチーフだから「中国」と答えると、いやいや正式には中国ではなく架空の国だとか、惑星ベジータで生まれたなどの議論が起こりそうです。

そもそもSNSがなければこのような議論が生まれなかったのかもしれませんが、SNSがある以上今後も試験問題がネット上で議論されることはもはや不可避なのかもしれません。


画像掲載元:写真AC

(秒刊サンデー:たまちゃん

情報提供元:秒刊SUNDAY
記事名:「ムーミンの問題は不適切か?元教師に意見を聞いてみた結果