はじめに


大阪の奥座敷として知られる箕面は、大阪市内から約30分で訪れることができる自然溢れるエリア。紅葉シーズンには箕面大滝周辺の絶景を楽しむため、多くの人が訪れます。そんな美しい景勝地に縁起の良いダルマさんづくしのお寺があるのをご存じですか。これからのシーズンはライトアップもされていて、絶好のフォトジェニックスポットとなっています。

文/田口真由美

標高400m、大阪平野を見下ろす山麓の名刹


大阪随一の紅葉の名所として、シーズンには毎年多くの人々が訪れる箕面大滝。勝尾寺はそんな箕面の自然豊かな山の中腹に1300年前に開かれた古刹です。約8万坪もの広さを誇る境内には、本堂や塔のほか、荒神さんやパワースポットである知恵の輪、四国八十八か所巡りができる大師堂などありがたいスポットが山の自然とともに点在しています。

境内にはダルマさんがいっぱい


広大な敷地内のあちこちで見かけるのが、ダルマさん。勝尾寺では「勝ちダルマ」と呼び、七転び八起きで勝利を掴む縁起物として親しまれています。小さなダルマの中にはおみくじが入っていて、くじを引いた人が置いていったダルマが境内を賑やかにしているのです。石畳の上や石塔の中など、「こんなところに!」というところにもいるので探しながら歩くと楽しいですよ。
そんな勝運の寺、勝尾寺の歴史は平安時代にまでさかのぼります。勝尾寺の住職が時の天皇の病を祈願で治したことから「勝王寺」の名を賜り、それ以来勝運の寺として信仰を集めるようになったそうです。歴代の足利将軍や豊臣秀吉など有名な武将も参拝に訪れたともいわれています。
寺には願いが叶った人々が奉納した「勝ちダルマ」がずらりと並ぶ奉納棚もあり迫力満点。休憩所には「ダルマクランチ」や「勝ちグミ」といったお菓子や、「一願ダルマ」など、かわいいだるまグッズも販売していて、受験や試合などの勝負ごとを控えた人に人気を集めています。

紅葉の見ごろは11月下旬まで


11月から始まる「もみじまつり」では、赤や黄色に染まった境内各所をライトアップする特別夜間拝観「幻想の世界へ」も行われます。特に山門から境内へと続く道に霧が立ち込め、それが青色の光により浮かび上がる景色はとても幻想的。昼間とは全く違った雰囲気に包まれます。美しい景色は思わず写真におさめたくなりますよ。


◆勝尾寺(かつおうじ)
住所:大阪府箕面市粟生間谷2914-1
電話番号:072-721-7010
営業時間:平日8:00〜17:00、土曜〜17:30、日曜・祝日~18:00
※特別ライトアップは11月中の土・日・祝 日没〜19:30まで

おわりに


大阪の街を見下ろす場所にたたずむ静かな名刹、勝尾寺。勝運祈願はもちろんですが、のんびりと散策ができる癒しのパワースポットでもあるので、ぜひ秋を感じに訪れてみてください。
情報提供元: 旅色プラス