ニューヨーク・モーターショーでヴェールを脱いだばかりの新型フォレスター。日本での発売もおそらく遠くないはず。スバルの新しいプラットフォーム、SGP(SUBARU GLOBAL PLATFORM)を採用した本格SUVとしてスバルの屋台骨を支える役目を持つ新型と2012年登場の現行(4代目)のフォレスターを比較してみよう。

ボディサイズは、ほぼ変わらず。でも、プラットフォームが違う

現行フォレスター

新型フォレスター

SJ系と呼ばれる現行フォレスターは、2012年11月に登場した。スバルは、基本的に1種類のプラットフォームをインプレッサからレガシィ、フォレスターまで共有してモデル開発を行っている。現行フォレスターは、基本的に先代インプレッサと同じプラットフォームだ。




現行インプレッサから採用が始まったSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)は、現在は、インプレッサ、XVが使う。当然、新型フォレスターもSGPのアーキテクチャーの上で開発されたモデルだ。今後登場するレガシィも当然SGPを使うことになる。




こうして新旧並べて見ると、これまた現行インプレッサから採用されたデザイン言語「DYNAMIC &SOLID」に加えて、フォレスター独自となる「モダンキュービックフォルム」の考え方でデザインされた新型のスタイリングが、やはりシャープに見える。

現行フォレスター

新型フォレスター

現行モデルのボディサイズは


全長×全幅×全高:4610mm(XTは4595)×1795×1735(ルーフレールなしは1715)mm


ホイールベース:2640mm


最低地上高:220mm




新型フォレスター(北米仕様)


全長×全幅×全高:4625×1815×1730(1715)mm


ホイールベース:2670mm


最低地上高:220mm




パッケージを比較すると以下のようになる(カッコ内は現行モデルとの比較)。




全長:4625mm(+15mm)


全幅:1815mm(+20mm)


全高:1730mm(-5mm)


ホイールベース:2670mm(+30mm)


フロントオーバーハング:965mm(-10mm)


リヤオーバーハング:990mm(-5mm)




ボディサイズは、現行よりやや大きくなったが、ほとんど変わらないと言ってもいい程度。ホイールベースの30mm延長がもっとも大きな変化だ。全長が15mm延びたのに対して、ホイールベースは30mm延長ということで、フロントとリヤのオーバーハングが短くなって、より安定感のあるプロポーションとなったと言えるだろう。


水平対向エンジンを搭載するスバル車の宿命として長くなりがちなフロントのオーバーハングを短くしたのが、新型のポイントのひとつだ。



インテリア&荷室は?

現行フォレスターのインテリア

新型フォレスター 

現行と新型の室内寸法は


左右席間距離:740mm(+20mm)


後席スペース:946mm(+33mm)


となっている。


インテリアに関しては寸法よりも質感のアップの方が重要だろう。

現行フォレスター

新型フォレスター 荷室開口幅が1300mmと現行モデルから実に+134mmと広がり使い勝手が大きく向上している。

次はラゲッジスペースを比べてみよう。




荷室寸法(従来比)


高さ:884mm(±0mm)


フロア幅:1100mm(+27mm)


フロア長:908mm(+35mm)


最大開口幅:1300mm(+134mm)


荷室容量:520ℓ(+15ℓ)




積載容量としては520ℓを確保し、リヤシートを倒さずともゴルフバッグや大型スーツケースを4つ積み込むことができる。リヤシートは従来と同じく6対4分割可倒式でフラットな荷室を実現。荷室側からもワンタッチで倒すことができる。

新型フォレスターが搭載する2.5ℓ直噴NAエンジン、FB25DI

10.3→12.0!圧縮比アップで大きく進化したスバルFB25直噴仕様。新型フォレスターに搭載!

現行フォレスターのパワートレーンは、


2.0ℓ水平対向4気筒DOHCのFB20+リニアトロニックCVT


2.0ℓ水平対向4気筒DOHCターボのFA20+リニアトロニックCVT


の2種類だ。




発表された新型のパワートレーンは


2.5ℓ水平対向4気筒DOHCのFB25+リニアトロニックCVT


である。


FB25は、直噴化された新型で最高出力は182ps。現行の2.0ℓのFB20(こちらは直噴ではなくPFI)は148psである。

FB25DI


排気量:2498cc


ボア×ストローク:94.0×90.0mm


圧縮比:12.0


最高出力:182ps/5800rpm


最大トルク:240Nm/4400rpm


燃料タンク容量:63ℓ


トランスミッション:リニアトロニックCVT

この2.5ℓのFB25DI(直噴化されたFB25を便宜上こう呼ぶ)が、新型フォレスターのスタンダードエンジンになるのだろうか?




現行フォレスターも北米仕様ではスタンダートエンジンが、最高出力が170hpのFB25(PFI)だった。上級仕様がFA20(2.0ℓ水平対向4気筒DOHC直噴ターボ)を搭載する。




北米でも、いずれFA20を搭載する新型フォレスターが登場するのだろう。排気量を2.4ℓとした新しいFA24型というエンジンも、アセントに搭載しているから、新型フォレスターが搭載する可能性があるのは、


北米仕様では


2.5ℓNA(FB25DI)に加えて


2.0ℓ直噴ターボ(FA20DIT)と


2.4ℓ直噴ターボ(FA24DIT)


があるということになる。




国内仕様についての発表はないが、


現行フォレスターと同じく


2.0ℓのNAエンジン(FB20)と


2.0ℓ直噴ターボ(FA20DIT)と


2.5ℓのNAエンジン(FB25DI)


になるのだろうか?


ただし、2.0ℓNAのFB20は、現行のPFI(ポート噴射)圧縮比10.5の最高出力148ps/6200rpm、最大トルク196Nm/4200rpmではなく、直噴仕様、圧縮比12.5の最高出力154ps/6000rpm


、最大トルク196Nm/4000rpmのものになるはずだ。


2.0ℓの直噴ターボはラインアップされず、2.5ℓのNA(FB25DI)と2.0ℓのNA(FB20+マイルドハイブリッドの2仕様になるという噂もある。




マイルドハイブリッドがどのような仕様になるのか、も楽しみだ。48V化されたマイルドハイブリッドなら燃費も大きく向上しそうだ。




プラットフォームから一新された新型フォレスターと熟成の現行フォレスター。サイズアップもほとんどなく、SGP採用でおそくら大きく走行性能とインテリアの質感をアップした新型を待つ、というのがお勧めだが、走り重視のターボモデルが欲しいなら、現行モデルを選ぶ、というのもアリだ。

スバル新型フォレスターの北米仕様を日本初公開
情報提供元: MotorFan
記事名:「 新旧比較 新型を待つか? スバル新型フォレスター vs 現行フォレスター