毎日使う調味料ですが「ちょっといいものに変えてみたい」と思っても、購入する際にはたくさんの種類があってどれを選んで良いものか迷ってしまいます。素材の味を楽しめたり、体にとって優しい調味料ってどんなものなのでしょうか?調味料の製法についてや選ぶ際のヒント、調味料を活かして美味しくいただくレシピなどをご紹介します。


発酵食品で内側から美しく!

みその語源は諸説さまざまですが、『三礎』と当て字にして、味よく(味)、身体によく(身)、美容にもよく(美)と使われてきた調味料。日本はもともと豊かな食文化を育む自然に恵まれた国です。昔の人であっても三日もあれば海に、山に、川にとたどり着くことができました。四季のある気候のおかげでさまざまな野菜や魚介が豊富ですが、ただ、温暖で湿度も高い気候のために「腐りやすい」という欠点もありました。この欠点を生かそうと古くから発達してきた発酵食品。その豊富さは世界でも指折りです。

みそは消化のあまり良くない大豆を上手に利用する知恵でもありました。煮豆では消化吸収率が60%程度ですが、みそになると80%にもなります。またミネラルや不飽和脂肪酸も豊富なので良質な血液を作ったり、酸化を防ぐ役割も期待できます。また有効菌や繊維質が腸内環境を整える働きもあります。


「おいしいみそはダシいらず」

みそは用いる麹(こうじ)によって米みそ、麦みそ、豆みそと分けられます。一番甘いのは米麹の多い白みそで、次は普通の米みそ、麦みそ、豆みその順に、使用している麹が多いほど甘みが強くなっていきます。一般に米みそは色が浅く味はマイルドになっていて、麦みそはさっぱりした味、豆みそは色も味も濃いのが特徴となっています。みその有効成分や持ち味を期待するならば、やはり昔ながらのじっくりと時間をかけて造られ、1年以上熟成させた本醸造、そして非加熱のものを選んでください。速醸といって短期間で生産されているものの中には袋詰めの際に発酵を止めてしまっているものもあります。これではせっかくの麹が生きてはいません。材料も遺伝子組み換えの心配のない国内産大豆、自然塩を原料としたものをラベルで確認してみてくださいね。


おいしいみそで簡単に楽しもう♪

せっかく手に入れたみそを簡単に楽しむレシピをご紹介。これからの時期にぴったりなレシピも。早速、今晩にいかがでしょうか?

風味を楽しむ<かみなり汁>

材料 木綿豆腐1/4丁 さやいんげん1、2本 ごま油少々 だし汁1と1/2カップ 白みそ大さじ1

1 木綿豆腐をザルで水切りする。さやいんげんはさっと塩ゆでして細く斜めに切る。

2 鍋にごま油を熱し、豆腐を崩しながら入れてさっと炒める。

3 ダシを加えて煮立ったら中火に。みそを溶き入れ、一煮立ちしたら火からおろし、さやいんげんを散らします。

魚の旨味で箸が止まらない!<アジみそ>

材料 アジの干物1枚 麦みそ大さじ3 砂糖小さじ1

1 アジの干物をグリルで焼き、身を細かくほぐす。

2 麦みそと砂糖を混ぜ合わせ、ほぐしたアジの身を加えてさらによく混ぜる。

※冷蔵庫で1週間ほど保存できます

いろいろなものに乗せてみてほしい<大葉と生姜のみそ>

材料 大葉10枚 新生姜1かけ みそ大さじ4 砂糖大さじ1 酒大さじ1 みりん大さじ2

1 大葉と生姜はみじん切りにする。

2 大葉以外の材料を鍋に入れ、一煮立ちしたら火を止める。大葉を加えて混ぜ合わせる。

※冷蔵庫で3、4週間ほど保存できます

これからの時期にぴったり<冷や汁>

材料 きゅうり1本 みょうが2ケ 絹豆腐100g アジみそ(上のレシピの全量) だし汁3カップ 塩少々 白ごま適量 ご飯・氷適量

1 きゅうりは薄く輪切りにして、軽く塩を振ってしんなりさせた後に水気をぎゅっとしぼる。みょうがは輪切りにする。

2 アジみそにだし汁を少しずつ加えて、都度、よく混ぜる。1と手でちぎった豆腐、氷を加えてご飯にかけて食べる。お好みでゴマを散らしてどうぞ。

参考

増刊うかたま/社団法人 農山漁村文化協会

粗食が美味しい/オレンジページ

粗食のすすめ/幕内秀夫

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 ちょっといい調味料を使って、いつもの食卓をアップグレード!<みそ編>