■中長期の成長戦略

● 新たなエクイティファイナンスに挑戦
ディア・ライフ<3245>は、過去2度の公募増資を行い、借入金に過度に依存することなく資金調達を行い、業容拡大に役立ててきた。1回目の2013年6月は約3.4億円の資金を調達、2回目の2015年8月は約22億円の資金を調達した。

今回の同社の資本調達スキームは、SMBC日興証券向け第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権(MSWT)を活用した増資スキームで、2017年3月からスタートし10月に終了、約15.7億円(400万株)の調達を達成した。その特徴は、1)株価動向に合わせた機動的かつ柔軟な資金調達が可能、2)同社が行使株数・時期をコントロールできるので、急激な希薄化を回避、3)行使価格の上限がなく、常に修正されるため、安定的な行使・調達額の最大化が期待できる、などが挙げられる。

今回の資本増強策が寄与し、自己資本比率は38.1%(2016年9月期末)から42.3%(2017年9月期末)へと向上し、同業と比較しても高い財務安全性を維持している。開発プロジェクトが急速に増加するなかで、健全な財務構造を維持できている背景には、エクイティファイナンスの巧みさがある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 DEAR・L Research Memo(9):新株予約権を活用した機動的な手法で15.7億円の資本増強に成功