皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、NY原油についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、NY原油について、『60ドルを挟んでもち合いか』と述べています。

続けて、『NY原油相場の上値が重い。今週のNY原油は、週明け29日こそ、有力産油国による現行の生産水準維持観測を受けた買いに支えられて61.56ドルで引けたが、30日、31日は2日連続で下落し、60ドルの大台を下回って引けた』と解説しています。

先週23日は、エジプトのスエズ運河で大型コンテナ船が座礁し、多数の船舶が滞留する事態に陥りました。全面復旧には相当な時間を要する見通しということで、陳さんは、『原油運搬にも今後支障が出るとの懸念が原油相場を押し上げたが、迂回しても2~3週間で到着することから、実需への影響は小さいとの見方から、上昇は長続きしなかった』と述べています。

29日には離礁が成功し通航が再開されました。運河庁のラビア長官は、現地時間30日夕方までに95隻、同深夜までにさらに45隻が通航するとの見通しを表明。通航が再開された時点で422隻が待機していましたが、3~4日以内に全ての待機船舶が通航する見込みと述べました。

次に、原油相場をサポートしている石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」について、『価格安定と供給過剰を緩和するため、日量700万バレル超の減産を実施。サウジアラビアは追加で、日量100万バレルの減産を行っている』と伝えています。

また、『米金融大手JPモルガンは30日までに公表した調査報告で、「OPECプラス」は今週の会合で5月の減産幅を現行水準のまま据え置くとの見通しを示した。サウジアラビアは自主減産を2カ月延長し、6月末まで行うと予想した。報告は「OPECプラスは6月初めから日量50万バレルの増産を開始し、8月まで続けるだろう」としている』と解説しています。

JTCの報告では、『経済協力開発機構(OECD)加盟国における商業石油在庫の圧縮は進んでいるが、在庫量は依然として15~19年の平均水準を上回っている。市場の変動は脆弱な市場環境の兆候と認識されるとの見解が示された。21年の世界石油供給の伸びに関する予想は日量20万バレル引き上げられ、日量160万バレルとされた』と伝えています。

欧州について、『ドイツやフランスがロックダウン(都市封鎖)を実施していることから、需要への警戒感が高まっていた。特にフランスは、新型コロナウイルスの第3波の封じ込めに向けて、マクロン大統領が3度目のロックダウン延長を指示した』と言及しています。

また、『最近のドル高を受けてドル建て原油は割高感が強まっており、売りが出やすい状況にもあった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫は、前週比90万バレル減と、市場予想の10万バレル増に反して取り崩しとなった。ガソリン在庫も170万バレル減(同予想70万バレル増)。米国の需給は引き締まりを見せているが、欧州の需要に翳りが見えることから、原油相場は強気になりきれないだろう』と考察しています。

こうしたことから陳さんは、『NY原油は、60ドルを挟んでもち合いが続きそうだ』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の4月1日付「NY原油、60ドルを挟んでもち合いか」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜


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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY原油、60ドルを挟んでもち合いか サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)