フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。 今回はトルコリラについてのレポートをご紹介します。エルドアン大統領が就任し、一旦は上昇したトルコリラですが…足元では売られていますね。

レポートによると、『トルコ政府は8日、非常事態法に基づき1万8500名以上の軍人や警察官、司法関係者、大学関係者の罷免を公表しました。』とのことで、『エルドアン大統領は、2016年のトルコ・クーデター未遂事件後から、軍人、警官、裁判官、学者等など11万人以上の公務員を罷免してきました。しかも、今回は、トルコ大統領選で勝利した直後に1万8500名以上の軍人や警察官、司法関係者、大学関係者の罷免を公表したのですから、独裁政権体制を更に確立しようとする行動がトルコ・リラの上値を重くしております』と、エルドアン大統領がより独裁色を強めていることがトルコ政治の先行き不透明感となり売りにつながっているようです。

一方、対照的な値動きを見せているメキシコ・ペソについては、『親米に転換することでメキシコ・ペソ買いを誘いました。同じ大統領選後の行動でも、トルコのエルドアン大統領とメキシコのオブラドール氏の行動が対照的であり、それが「トルコ・リラ売り」や「メキシコ・ペソ買い」の要因となっているようです』と分析しています。

トルコ情勢ではテロやアメリカとの関係悪化が懸念として継続していますが、エルドアン大統領の動向も懸念として相場の重しとなりそうです。財務相に娘婿であるベラト・アルバイラク氏を指名したことで、大統領の独裁に拍車がかかる懸念もあります。スワップ金利が魅力のトルコ・リラの動向を引き続き注視してまいりましょう。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の7月9日付「トルコ・リラ」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 トルコリラはエルドアン大統領の動向が重しに サンワード貿易の松永氏(三井智映子)