スイス・ラーヘン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オクタファルマはオーストラリアのメルボルンで開催中の第27回国際血栓止血学会(ISTH)の科学シンポジウムで本日、SubQ-8の臨床開発計画と前臨床データの最新情報について報告したと発表しました。SubQ-8は、ヒト細胞株由来の組み換え型FVIIIのシモクトコグアルファをヒト細胞株で生産した組み換え型VWFフラグメントダイマーと組み合わせたもので、皮下投与したFVIIIへの循環系への取り込みを促進するための革新的な手法を採用しています。



オクタファルマの血液疾患国際事業部門長であるLarisa Belyanskayaは、次のように述べています。「私たちは血友病のコミュニティーと共にISTHでSubQ-8の最新データと臨床開発計画について発表できることを非常にうれしく思います。私たちはFVIIIの皮下投与が血友病Aの“最先端”治療薬候補を利用できるように患者を支える上で重要な役割を果たし得ると考えており、SubQ-8の有望な前臨床データとそれが血友病コミュニティーに受け入れられたことを大変喜んでいます。」



オクタファルマの取締役であるオラフ・ウォルターは、次のように述べています。「オクタファルマは凝固障害を抱える患者の生活を改善することに傾倒しており、私たちは血友病Aの患者にとっての大きな需要に応えることのできる可能性を持った製品を開発していることを誇りに思います。ISTH総会と同時に、治療歴のある血友病A患者におけるSubQ-8の第1/2相試験で初の患者組み入れが行われます。これはこの医薬品の臨床開発において重要な節目となる成果です。」



「血友病Aの未来:シモクトコグアルファをベースに開発中の新規皮下投与FVIII製剤SubQ-8を検討する」と題するシンポジウムでは、SubQ-8がなぜ血友病A患者の長期的需要に対応し得るかについて考察しました。FVIIIの定期的な静脈内投与は、血友病A患者とその家族に大きな負担を強います。代替投与経路はこの負担を軽減し、予防療法へのアドヒアランスを改善することに貢献し得るものです。



アンドレアス・ティーデ氏(ハノーファー医科大学、ドイツ・ハノーファー)がシンポジウムの司会を務め、急速に進歩している血友病A治療薬の分野でのSubQ-8の妥当性を紹介しました。ロベルト・シドニオ氏(米国アトランタ州のエモリー大学メディカルスクール、アフラックがん・血液病センター)は、血友病Aにおける血液凝固能を回復するための自然な手法として、FVIII治療薬の使用について議論しました。同氏はインヒビター発現や頭蓋内出血に対する保護、長期的な関節障害リスクの低減、静脈内投与の問題を含め、早期のFVIII予防薬の実証済みの利点について評価しました。



Guido Kohla(オクタファルマ研究開発部門、ドイツ・ベルリン)は、SubQ-8を開発した理由と、皮下注入後にFVIIIの十分なバイオアベイラビリティーを達成することに伴う困難な課題について説明しました。動物モデルでの前臨床データによれば、SubQ-8皮下投与後のFVIIIのバイオアベイラビリティーが高く、FVIIIの投与のみと比較してFVIIIの半減期が3倍以上長いことが示されています。



アンドレアス・ティーデ氏(ハノーファー医科大学、ドイツ・ハノーファー)は、皮下投与ないし静脈内投与された治療薬の免疫原性リスクについて取り上げ、投与経路の違いによるリスクの差を示す証拠はないと結論付けています。SubQ-8の免疫原性はマウスで研究されており、前臨床の条件において、SubQ-8を皮下投与した場合、FVIIIの静脈内投与と比較して、抗FVIII抗体の形成が遅くなることが示されています。



SubQ-8の臨床開発計画はSigurd Knaub(オクタファルマ、スイス・ラーヘン)が発表しました。治療歴のある血友病AでSubQ-8の安全性と薬物動態を評価するための第1/2相試験で初の患者が組み入れられることになっており、本試験の結果に基づいて、成人と小児を対象とする今後の第3相試験におけるSubQ-8の投与量を決定していきます。



血友病Aについて



血友病Aは第VIII因子(FVIII)の欠乏を原因とするX連鎖遺伝性疾患で、治療せずに放置すれば筋肉・関節の出血やひいては関節症と高率での死亡をもたらします。FVIIIの予防的補充療法は、出血エピソードの回数と永続的な関節損傷のリスクを低減します。この疾患には世界の男性の5000人から1万人に1人が患っています。世界的に血友病症例の75%が診断ないし治療を受けずに放置されています。注入されたFVIIIに対するFVIII中和抗体(FVIIIインヒビター)の発現が、最も重篤な治療合併症です。FVIIIインヒビター発現の累積リスクは現在、最大39%に達すると報告されています。



オクタファルマについて



オクタファルマのビジョンは、「情熱が当社を、人々の生活を前進させる新しいヘルスソリューションの提供に駆り立てる」というものです。スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質の世界最大級のメーカーで、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来するヒトタンパク質の開発と製造を行っています。同族経営企業のオクタファルマは、投資により人々の生活を改善できると考えており、1983年からそれを実践してきました。それが当社の引き継ぐ伝統だからです。当社は、当事者意識、誠実さ、リーダーシップ、持続可能性、起業家精神に価値を置きます。



オクタファルマ・グループの2018年の売上高は18億ユーロ、営業利益は3億4600万ユーロに達し、将来の成長のために2億4000万ユーロの研究開発投資および設備投資が実施されました。オクタファルマは世界で約8314人の従業員を擁し、下記の3治療領域における製品を通じて115カ国の患者の皆様の治療を支えています。



・血液疾患(凝固障害)



・免疫療法(免疫障害)



・集中治療



オクタファルマは、7軒の研究開発施設と6軒の最先端生産施設をオーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに有しています。



詳細情報についてはwww.octapharma.comをご覧ください。



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 オクタファルマがISTH 2019で新規の組み換え型FVIII皮下投与製剤SubQ-8の開発に関する最新情報を発表