「てんかん」という病気を知っていますか。
病名は知っていても、詳しくはわからない方も多いのではないでしょうか。
実は身近な病である、てんかんについて考えていきます。

てんかんとは
てんかんは約100人に1人の割合で発症する、ごくありふれた病です。年齢や性別にかかわらず、脳が生きているかぎり、ある日突然、てんかんを発症する可能性があります。

突然、脳神経細胞が過剰な興奮状態になることでてんかん発作が起き、発作を繰り返す病気で、発作の症状は人によってさまざまです。

原因もさまざまで、脳になんらかの障害がみられる場合もあれば、明らかな異常が見つからない場合もあります。また、発作を起こしやすい素因を持つ人もいます。

適切な治療によって、約70%の人が発作を抑えることができ、たとえ、発作を完全に抑えられない場合でも、回数を減らしたり、症状を軽くしたりすることができます。

発作を上手にコントロールできれば、通常の社会生活を送ることが可能です。

てんかんの人が抱える就職の悩み
世間の間違った知識から、てんかんの人の多くが就職に悩みや不安を抱えています。
世間ではてんかん=けいれんというイメージがあり、通常の社会生活が難しいと考えられてしまう傾向があります。

実際は発作をコントロールされている方や小さい発作だけの方、発作が出ているとき以外は普通の生活を送っている方が多いものの、てんかんのイメージが先行して就職できなかったり、面接すらしてもらえなかったりするケースもあります。

てんかん患者で活躍している方の声
てんかんを抱えながらも、活躍されている方は少なくありません。

4歳でてんかんと診断された52歳の看護師の方は、「寄り添い、見守ってくれた人との出逢いがあり、看護師になった」と言います。そして、「今の目標は、長く働いて、同じような立場の人たちに寄り添える自分になること」とも。

療育施設で働く25歳の女性は、高校生の時にてんかんを発症し、現在は薬の調整で発作を抑制しながらフルタイムで勤務されています。
「てんかんを言い訳にせず社会人として仕事は責任を持ってしっかりすることがわたしのポリシー」と言います。

会社員の26歳の女性は、15歳で発症し「何度もてんかんに背を向けながらも共に歩んできた」そう。
悲観的になり人生の道に迷うこともあったものの、「てんかんを『弱み』ではなく『知恵』や『強み』として捉え直すことで、てんかんを患った後の人生に多くの希望を抱けるようになった」と言います。

てんかんと就労セミナー
てんかん患者の多くが抱える就労の悩みについて、てんかん患者、患者の就労を支援してくれる医療従事者や就労支援機関、雇用主や人事担当の3者の考えを共有する「てんかんと就労セミナー」が開催されます。

初回となる今回は、医師の寺田清人先生が全国のてんかん患者の雇用実態を調査してまとめた最新の情報を共有する内容となっています。

・日時:2020年9月20日(日)10:00~11:30
・会場:横浜市福祉センター8階大会議場8AB(YouTubeチャンネル「Purple peer(パープルピア)」にてオンラインLIVE配信同時開催)
・参加費:無料

この機会に、ぜひてんかんについて理解を深めてみてはいかがでしょう。

【参考】
※YouTubeチャンネル「Purple peer(パープルピア)」
https://www.youtube.com/channel/UCqCt9eb_wIOw1YpAyHz0O-A

※公益社団法人 日本てんかん協会
https://www.jea-net.jp/

情報提供元: WomanSmartLife
記事名:「 てんかんへの理解を深めよう!患者が持つ就労の悩みを考える「てんかんと就労セミナー」開催