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「さあいよいよ離乳食」と意気込んでみたものの、どんな食材を与えてもよいのか、調理法はどうすればよいのかなど、わからないことだらけで頭を抱えているパパやママもいるのではないでしょうか。そこで今回は、離乳食作りが初めてのパパやママのために、食材の調理方法や進め方など、離乳食初期に役立つ知識をまとめました。
離乳食初期には、どのような食材が使えるのでしょうか。初期の離乳食によく使われる代表的な食材を、調理方法とともにご紹介します。
トマトの皮は薄くてのどにはりつきやすいため、取り除くのがポイント。ヘタや種も取りましょう。
1.ヘタを取ったトマトをまるごとゆで、皮がむけてきたら水にさらし皮をむきます。
2.湯むきしたトマトを横半分に切り、種を取り出し裏ごしします。
玉ねぎは甘くなるまでよくゆでるのがポイントです。なお、ゆで汁はそのままとっておくと、野菜だしとして利用できます。
1.皮をむいたらよく洗い、薄くスライスして水からゆでます。
2.アクを取りながら柔らかくなるまでゆでます
3.ゆでた玉ねぎをミキサーにかけ、裏ごしします。
人参は、指で簡単につぶれるかたさまでゆでるのがポイントです。
1.人参の皮をむき、縦半分に切ったら水からゆでます。
2.ゆでたものを1㎝幅くらいに切り、包丁を寝かせてつぶします。
かぼちゃは、ゆでてから皮をとるとラクに調理ができますよ。
1.種とわたを取り除き、水からゆでます。
2.やわらかくなるまでゆでたら、皮をとって裏ごしします。
豆類はさまざまな種類があり、それぞれあげてもいい時期が異なります。豆類の中で離乳食初期におすすめなのがそら豆です。やわらかくゆでたら薄皮を取り除き、よくすりつぶして使いましょう。
大豆を与えたい場合はきなこがおすすめです。そのままおかゆにふりかけるなど、手軽に使えるので重宝します。ただしアレルギーには注意が必要です。
いちごは酸味の少ない、出来るだけ甘いものを選ぶのがポイントです。
1.よく洗い、ヘタの部分は酸味が強いので取り除きます。
2.やわらかく煮たらざるに入れて、スプーンの背でつぶしながら裏ごしします。ミキサーなどにかけてから裏ごししても大丈夫です。
1.りんごの皮をむき、切りわけます。
2.やわらかくなるまで煮たら、裏ごしします。
1.バナナの皮をむき、5mmほどにスライスします。
2.切ったバナナを耐熱皿に入れ、ラップをして500wで1分レンジにかけ、すりつぶします。
次に、離乳食によく使われるたんぱく質が含まれる食材の調理法をご紹介します。
豆腐はそのままでもやわらかいのですが、必ず一度火を通して殺菌しましょう。
1.さいの目に切った豆腐を沸騰したお湯で2分ほどゆでます。
2.なめらかになるまですりつぶします。
しらすは湯通しして塩分を取り除くのがポイントです。
1.ざるにしらすを入れて湯通しし、塩分を抜きます。
2.粗熱をとったしらすをすりつぶし、ペースト状にします。
離乳食は、生後5〜6ヶ月くらいから始めるのが一般的です。しかし赤ちゃんにより成長の差もあるため、5ヶ月になったらすぐにスタートさせなければいけないわけではありません。
ではどんな様子が見られたら、離乳食をスタートできるのでしょうか。以下のようなサインに注目しましょう。
パパやママが何か食べているのを見て、食べものに手を伸ばすなど興味を持っているそぶりを見せるようになります。
パパやママの食べている様子を見ながらよだれをたらしたり、口を一緒にもぐもぐ動かすようになります。
離乳食初期の生後5〜6ヶ月の時期を、「ゴックン期」と呼びます。呼び名のとおり、口を閉じてゴックンと飲み込む練習をする時期です。
そのためこの時期は、噛まずに飲み込めるものを与えます。では離乳食の始め方を具体的にご紹介します。
最初はアレルギーなどの心配の少ない10倍がゆから始めます。おかゆは甘みがあり、母乳とも味が似ているため、赤ちゃんが受け入れやすいともいわれています。
10倍がゆは、以下のような手順で作ると簡単です。なお、残ったおかゆは小分けにしてフリージングしておくと便利です。
1.深めの耐熱容器に、ごはん大さじ5杯、水3/4カップを入れて軽くほぐします。
2.600wの電子レンジで約3分加熱します。
3.少し蒸らしてすりつぶします。
10倍がゆの状態は、ポタージュのようなとろみが目安。最初は小さじ1杯程度から始めましょう。以下のような手順で食べさせてみてくださいね。
1.ママの膝の上で赤ちゃんを横抱きにします。
2.赤ちゃん用のスプーンを赤ちゃんの下唇に軽く当て、口を開けたらスプーンを口の中に入れます。
小さじ1杯分を何度かに分け、ゆっくり食べさせてくださいね。
もしスプーンを舌で押し出すしぐさを見せたら、哺乳反射がまだ残っている可能性があります。この場合は離乳食開始をもう少し遅らせたほうがいいかもしれません。
また口を開けない場合も、離乳食開始をもう遅らせましょう。
この時期の離乳食の回数は1回です。1日の授乳タイムのうちの1回を離乳食にします。アレルギーなどの体調の変化も考慮すると、午前中がおすすめです。
生活リズムを整える意味で、あげる時間は毎日一定のほうが望ましいですが、赤ちゃんのリズムに合わせるのが一番!お昼寝の時間とかぶらず、機嫌の良い時間を選んでくださいね。
このころの栄養の中心は、まだミルクやおっぱい。栄養のバランスはまだあまり考えなくても大丈夫です。離乳食後は欲しがるだけミルクやおっぱいを与えてくださいね。
無事に離乳食を開始したら、少しずつ食べものの形態を変化させたり量を増やしたりしていかなければなりません。無理なくすすめるためには、毎日赤ちゃんの様子を観察することが大切です。
赤ちゃんの機嫌がよく、お腹が空いている時間を選んで試してみるのがポイント。うまくいく可能性が高まります。でも食べなかったとしても無理強いは禁物。あせらず赤ちゃんのペースに合わせましょう。
うまくいかなかったときは、何日かおき、改めて挑戦してみるとスムーズにいくことがあります。「楽しく明るい雰囲気」を意識して試してみてくださいね。
おかゆの状態は10倍がゆのままで、野菜を一つプラスします。人参など甘みのある野菜がおすすめです。なお食材の状態も、おかゆ同様ポタージュ状が目安です。
初めて食べる食材は、すべて小さじ1杯から単品で与えます。同じ食材は、2日かけて慣らしましょう。慣れたところで新しい食材を試すようにしてくださいね。
2週間目に入ったら、豆腐や白身魚などのたんぱく質をプラスしましょう。おかゆは10倍がゆを与えます。
たんぱく質はアレルギー反応などを起こす可能性が高くなります。食べさせたあとはしっかりと様子を見ることが大切です。
アレルギー体質の赤ちゃんは、医師に相談しながらすすめていきましょう。
おかゆは7倍がゆを始められます。7倍がゆは、ヨーグルトのような状態が目安です。その他の食材も、ヨーグルト状にして与えます。
初めて食べさせる食材は、これまで通り単品で小さじ1杯から始めますが、十分に慣れた食材同士なら混ぜても大丈夫です。少しずつ変化をつけると、食べるのがさらに楽しくなるのではないでしょうか。
食べるのに慣れた赤ちゃんは、2回食を始めてみましょう。なお炭水化物や野菜は、おかわりをあげても大丈夫です。
離乳食初期のレシピを見ていると、調味料が使われていません。初めて離乳食を作る方の中には、「これでは赤ちゃんがおいしくないのでは?」と心配になる方もいるかもしれませんね。
しかし心配はいりません。赤ちゃんは素材の味やだしのうまみを敏感に感じとり、それだけでおいしく味わえます。
なにより、赤ちゃんは大人と違って消化機能がまだ未熟。大人と同じ味付けのものを食べると、腎臓など内臓に負担がかかったり、味覚の発達に影響を及ぼしたりします。
調味料は使わずに調理をすることが大切です。
食べさせるときは、慣れるまではパパやママのお膝の上、1ヶ月経過し慣れてきたら、リクライニングのきく椅子に座らせて食べさせましょう。
離乳食初期は、食器選びも重要なポイントです。
・スプーン
先端の大きさが赤ちゃんの口角の半分くらいの大きさのもので、パパやママが食べさせやすい形状のものを選びましょう。
赤ちゃんが嫌がらないよう、口あたりのよい素材のものを選ぶことも大切です。
・食器
レンジでチンすることも多いため、耐熱容器がおすすめです。料理のすくいやすさも選ぶ時の重要なポイントです。
離乳食の初期は、消化吸収機能がまだ未熟な赤ちゃんのために、食材をできるだけやわらかくなめらかにすることがポイントです。そのためすりつぶしたり、裏ごししたり、だし汁で伸ばしたりといったひと手間が必要となります。
食材はどれも、ポタージュ状のとろみのある状態から、1ヶ月経過したころにはぽてっとしたヨーグルト状に変化させていきます。
野菜や果物類は、やわらかくゆでてすりつぶす、裏ごしするなどの処理をします。
たんぱく質は、ゆでてすりつぶした後に、お湯などでのばしてとろみをつけます。
この頃は、使う量は少ないものの調理に手間がかかります。そのため多めに作って冷凍保存しておくと便利です。
食材を選ぶ際は、
・アレルギーの心配の少ないもの
・えぐみなどのないもの
・くせの少ないもの
・繊維などが少なく消化しやすいもの
などのポイントに気を付けて選んでくださいね。
ここまで、離乳食初期の具体的な始め方やポイントなどについてご紹介しました。「でも、なんだかイメージがわかない」という方もいるのではないでしょうか?
そこで、離乳食初期の体験談をご紹介します。実際の体験談を見ることで、イメージがわきやすくなるかもしれませんね。
出典 ママひろば
出典 Yahoo!知恵袋
離乳食に関して、「実はこれってどうなの?」と思っていることがまだまだたくさんあるのでは?そこでここでは、多くの方が感じている、離乳食に関する疑問にお答えします。
そもそも離乳食ってどうして必要なの?と疑問に思われた方もいるかもしれませんね。離乳食には
・ミルクやおっぱいでは足りなくなった栄養素を補う
・噛んだり飲み込んだりといった、食べる動作の基本を身につける
・味覚を育てる
・生活のリズムを整え、食習慣の基本を作る
・食べ物に対する好奇心や、食べたい気持ちを育てる
といった役割があります。どれも、この先赤ちゃんが成長し、生きていくために欠かせないものばかりですね。
離乳食を始める際に気になることの一つに「アレルギー」があります。これまでは特に症状が出ていなくても、離乳食を食べさせたことで初めてアレルギーが発覚することもあります。
アレルギーは基本的にたんぱく質が原因となって起こります。そのためたんぱく質を食べさせる際は注意が必要です。
なおもっとも食物アレルギーを起こしやすい食材として「卵」「小麦」「牛乳」の3つがあげられています。これらは離乳食初期にはまだ与えないようにしましょう。
・パパやママがアレルギー体質
・湿疹などがあり、赤ちゃんのアレルギー体質が疑われる
などの場合は、離乳食開始前に医師に相談をしておくと安心です。
この先離乳食を進めていく際の参考に、月齢別に離乳食の目安をまとめておきました。
ただしこれは、「この月齢には絶対にここまで進めなくては」というものではありません。
あくまでも離乳食の進め方の目安として、参考にしてみてくださいね。
・主食
おかゆ、じゃがいも、さつまいも
・野菜
ほうれんそう、にんじん、とまとなど
甘みのある野菜が好まれます。
・たんぱく質
豆腐、白身魚
・かたさ
ポタージュ状からヨーグルト状に徐々に変化させます。
・主食
おかゆなどのほかに、パン、うどんも食べられるようになります。
・野菜
やわらかくした海藻類やきのこ類が食べられるようになります。
・たんぱく質
卵、赤身魚、ささみ、納豆、乳製品が食べられるようになります。牛乳は、調理をすると使えるように。
・かたさ
舌で簡単につぶれるくらいのかたさに整えます。
・主食
スパゲッティやそうめんが食べられるようになります。
・野菜
ゴボウやレンコンなど、繊維の多いものも食べられるようになります。
・たんぱく質
牛肉、豚肉、鶏肉、レバー、青魚などが食べられるようになります。
・かたさ
指でつぶすことができる、バナナくらいのかたさにします。
・主食
もち以外は食べられるようになります。ただしアレルギーの心配のあるそばは、慎重に与えるように注意しましょう。
・野菜
香味野菜も、少量であれば使えるようになります。
・たんぱく質
生の魚介類以外は食べられるようになります。
・かたさ
肉団子くらいのかたさが目安となります。
ずっとミルクやおっぱいしか口にしていなかった赤ちゃん。そのため離乳食がなかなかうまくいかないということは、珍しいことではありません。
離乳食は、食べ物を食べる練習や栄養を補うというだけではなく、「食事は楽しい」ということを伝える大切な機会でもあります。赤ちゃんがなかなか食べてくれなくてもあせらずに、赤ちゃんのペースに合わせ、楽しい雰囲気ですすめてくださいね。
■出典■
参考書籍
1週間ラクラク!おいしい! フリージング離乳食(著:牧野直子著)
はじめてママ&パパの育児―0〜3才赤ちゃんとの暮らし 気がかりがスッキリ! (主婦の友社編集)
最新月齢ごとに「見てわかる!」離乳食新百科―5カ月~1才6カ月ごろまでこれ1冊でOK!(ベネッセ編纂)
はじめてママ&パパの離乳食(主婦の友社編集)